多層膜補綴用髄核
专利摘要:
最も内側の膜およびコンプライアンス性の高い中間の膜を線維輪内の開口部から膨れ出ないように制限する、セミコンプライアントである最も外側の膜を有する多層膜補綴用髄核および多層膜補綴用髄核を使用するインプラントが開示されている。最も外側の膜は、最も内側の膜を、最も内側の膜が補綴用髄核物質の注入を通して膨張する前の外傷および補綴用髄核物質の注入に応じて最も内側の膜の膨張時の外傷を含む外傷から保護するのを補助することができる。また、下地層の力学的特性と被覆の流動的な補綴物質が通過することに対する低透過性とを併せ持つ被覆膜も開示されている。この被覆膜は、セミコンプライアントであり、補綴用髄核が線維輪内の開口部から膨れ出るのを防止する。非流動性状態に変わる注入補綴用髄核物質が使用される。 公开号:JP2011516149A 申请号:JP2011502926 申请日:2008-04-09 公开日:2011-05-26 发明作者:ビー. アーサーズ、ブランドン;ディ. アインズワース、スティーブン;エル. アセル、ロバート;ジェイ. ウェスマン、ブラッドリー 申请人:トランス1 インコーポレイテッドTrans1 Inc.; IPC主号:A61F2-44
专利说明:
[0001] 本発明は、一般に、脊椎に治療を施すために、侵襲を少なくし、外傷を軽度に抑える形で組織を通して脊椎上のアクセス点に経皮的に導入されるように適合されたアセンブリを含む脊椎運動保持アセンブリ(MPA)に関する。] 背景技術 [0002] 本開示は、一般的に、埋め込み可能デバイス・アセンブリ、計装システム、および低侵襲性の経仙骨的アプローチ((特許文献1)において説明されているような)および埋め込み可能コンポーネントおよびアセンブリを骨内に固定されたコンポーネントとともに何らかの形で配置するための手技を含むさまざまなアクセス経路を介して脊椎運動分節にアクセスし、治療するための方法に関する。総合的には、ヒト脊椎の脊椎運動分節内の運動を保持しながら運動分節を伸延し、減圧し、安定させて、腰痛を軽減し、腰椎の生理学的機能を回復し、変性疾患の進行および移行を妨げるために、さまざまな埋め込み可能コンポーネントおよびアセンブリが使用され得る。より具体的には、本開示は、一般に、脊椎に治療を施すために、侵襲を少なくし、外傷を軽度に抑える形で組織を通して脊椎上のアクセス点に経皮的に導入されるように適合されたアセンブリを含む脊椎運動保持アセンブリ(MPA)に関するものである。] [0003] 経仙骨的送達法が詳細に説明されているけれども、本開示の選択された教示は、椎間板空間および関連する運動分節への従来の側方アクセスを含む他の送達経路にもあてはまる。] 先行技術 [0004] 米国特許第6,558,390号明細書] 発明が解決しようとする課題 [0005] 本開示は、同一出願人による一連の特許出願(いくつかは現在交付済みの特許)に記載されている研究の拡張である。研究の大半は、上で参照され、本願明細書に援用される多くの出願において詳しく説明されている。したがって、本明細書において述べられている開示の背景では、以前の出願で述べられている詳細のすべてを繰り返すことはせず、代わりに、本開示がこの研究にどのように加わるかを明確にする。 (関連する解剖学および用語の紹介) 脊柱は、骨分節(椎体および他の骨分節)の複合系であり、大半の場合において、椎間板腔内の椎間板によって互いに離間している(仙椎は除く)。脊髄の椎骨は、慣習的に、複数の部分に細分される。頭部から尾骨に移動するにつれ、当該部分は、頸椎、胸椎、腰椎、仙椎、および尾椎となる。当該部分内の個々の椎体は頭部に最も近い椎体から始まる番号によって特定される。経仙骨的アプローチは、腰部および仙骨部内の椎体へのアクセスに適している。仙骨部内のさまざまな椎体は、通常、成人では癒合しているため、個々の仙骨構成部分ではなく単に仙骨と称することで十分であり、おそらくわかりやすい。] [0006] 本開示の文脈では、「運動分節(motion segment)」は、脱核した間隙であろうと、無傷のもしくは損傷した脊椎円板があろうと、隣接する脊椎、つまり、下椎体、上椎体、および前記2つの椎体を離間する椎間板腔を含む。すでに癒合していなければ、それぞれの運動分節は、屈曲して体幹および頭部の運動を支持する脊椎の全体的な能力に寄与する。] [0007] 運動に関して、脊椎は、互いに対し相対的に移動し、これにより、脊椎は前方に曲がり(屈曲)、後方に曲がり(伸長)、右もしくは左に曲がり(横曲げ)、捻れ(z軸において回転する)、および他の形態の移動を行うことができる。] [0008] 脊柱内の個々の運動分節により、制約限界内での移動が可能になり、また脊髄の保護も実現する。人が歩いたり、かがんだり、起き上がったり、または他の何らかの動きをするときに、椎間板は、脊柱を貫通する大きな力を受け止めるクッションとして働き、その力を分散するために重要なものである。しかしながら、残念なことに以下に述べる多くの理由から、一部の人々の場合に、脊柱内の1つまたは複数の椎間板が意図されたとおりに機能しない。椎間板に問題が生じる理由は、先天性欠損症、疾病、怪我、または加齢に起因する変性とさまざまである。多くの場合、椎間板が適切に機能していない場合、隣接する椎体の間の間隙が減少し、このことにより、痛みを伴う問題がさらに発生する。] [0009] 椎間板の中心部を形成する髄核は、80%が水分であり、この水分は成人健常者の脊椎中のプロテオグリカンに吸収されている。加齢に伴い、髄核は流動性を失い、増粘し、時には脱水および収縮(「孤立性椎間板再吸収」と称されることもある)を生じることすらあり、多くの症例において重度の痛みを引き起こす。脊椎椎間板は、各椎体間の「緩衝体」として機能し、脊柱への運動の衝撃を最小限に抑え、髄核内の水分の含有量の減少を特徴とする椎間板の変性は、椎間板が荷重を線維輪層に伝達する効果を低下させる。それに加えて、線維輪は肥厚し、乾燥し、より硬質化する傾向があり、荷重下で弾性的に変形する能力が低下し、断裂または亀裂しやすくなり、したがって、線維輪が亀裂し、または断裂したときに椎間板の1つの形態の変性が生じる。亀裂は、髄核物質の線維輪の中への押し出しおよび線維輪を越えた押し出しを伴う場合もあれば伴わない場合もある。椎間板の結合組織の全般的な変性変化に加えて、亀裂それ自体は唯一の形態変化であり得るが、椎間板の亀裂は疼痛を伴い、衰弱を引き起こし得る。髄核内に含まれる生化学物質が、亀裂から外に押し出されて付近の構造物を刺激する。] [0010] 亀裂は線維輪のヘルニア形成または破裂に伴って発生する場合があり、これにより髄核が亀裂を通じて外方向に膨張し、または押し出され、脊柱または神経に接触する(「破裂した」椎間板または「脱出した」椎間板)。椎間板内ヘルニアに関しては、髄核は線維輪の一部に進入し得るが、線維輪内または後縦靱帯下に含まれたままであり、脊椎管に遊離した髄核断片はない。しかしながら、椎間板内ヘルニアであっても、外方向の突出が脊髄または脊髄神経を圧迫し、坐骨神経痛を引き起こし得るため問題となる。] [0011] 椎間板の問題に付随する痛みを緩和するために、さまざまな治療法が開発されてきた。1つの部類の解決手段は、損傷した椎間板を除去し、次いで、恒久的であるが柔軟性のない間隙とともに2つの隣接する椎体を癒合することであり、これは静的安定化とも称される。1つの部分を癒合すると、その運動分節における屈曲能力が絶たれてしまう。運動分節の癒合による運動分節の正常な生理学的椎間板機能の喪失は、痛みに苦しみ続けるよりはましとしても、痛みを緩和し、なおかつ健常な運動分節のすべてまたは大半の正常な機能を保持できればなおよいであろう。] [0012] 別の部類の治療法は、椎間板が意図する椎間腔および機械的特性を伴って機能を再開するように、椎間板を修復しようとするものである。1つの種類の修復は、損傷した元の椎間板を補綴物質で置き換えることである。この種の治療法は、動的安定化または脊椎運動性保持などの異なる名称で呼ばれる。] [0013] 脊椎運動保持手技のカテゴリの範囲内に、サブタイプがある。重大な問題を抱える患者の場合、椎間板全置換(TDR)が適していることがある。椎間板全置換では、椎間板全体(髄核、線維輪、および隣接する脊椎終板)を取り除く。これは、運動分節への大きな修正となる。] [0014] 治療法の他のカテゴリは、状況によって経皮的に実行され得る補綴用髄核置換である。このカテゴリの治療法は、あまり重大でない問題を抱える患者に適している。本開示は、このカテゴリに分類される補綴用髄核を形成するために使用できる。このタイプの補綴用髄核インプラントは、患者の線維輪と併せて機能する。] [0015] 治療法に関する第3のカテゴリは、経皮的椎間板置換(PDR)であり、これはTDRのように、患者の線維髄核がひどく低下するか、または損なわれた場合に使用することができる。したがって、PDRは、線維輪をひどく損なった一部の患者に対し、患者の線維輪に依存する補綴用髄核置換ですでに治療されている場合のある患者であっても、進行的な一連の治療法で使用することができる。PDRは、脊椎終板の両方を通る少なくとも1つのボア穴と髄核の除去を必要とする。「Spinal Motion Preservation Assemblies」という表題の同時係属米国特許出願第11/586,338号(同特許文献に開示された内容は本願においても開示されたものとする。)は、剛性のある枢軸要素を取り扱い、したがって、この枢軸要素によって一部の圧縮荷重が支えられ、また一部の荷重は補綴用髄核物質によって支えられ、線維輪は、PDRの状況に適している場合がある。 (用語) 本開示の背景の詳細な説明に入る前に、標準的な医学用語の一部を示すことは有用である。本開示の文脈において、前方は脊柱の前部(腹側)を指し、後方は脊柱の後部(背側)を指し、頭側は患者の頭部方向を意味し(時には「上位」)、尾側(時には「下位」)は足部に近い方向または配置を指す。本開示では仙骨から進入して頭部方向に移動する好ましいアプローチを通じて種々の椎体および椎間板腔にアクセスすることを企図しているため、近位および遠位は、アプローチのこのチャネルの文脈で定義される。したがって、近位は、当該チャネルの開始部分により近く、そのため足部または外科医方向であり、遠位は、当該チャネルの開始部分からより離れており、そのため頭部方向であり、または外科医からより遠い部位である。送達ツールを参照する場合、遠位は、アクセス・チャネル内に挿入することが意図されている端部となり(経仙骨的アクセス・チャネルであろうと、他の経路からのアクセス・チャネルであろうと)、近位は、他端、一般的に、送達ツールのハンドル部分により近い端部である。] [0016] 本開示で使用される「生体適合性」は、生理学的組織が、本開示の物質およびデバイスと接触しているか、または本開示の物質およびデバイスに曝されている(例えば、摩耗くず)があるときに、またはある場合に、慢性炎症反応が存在しないことを指す。] [0017] 本開示で使用される「経皮的(percutaneous)」は、他の医療技術から特定の手技を暗示することなく、transcutaneous(経皮的)またはtransdermal(経皮的)と同様に、患者の傍尾骨アクセス点から後方または前方の目標点まで皮膚を貫通することを単純に意味する。しかしながら、経皮的アクセスは、外科的アクセスとは異なり、皮膚の経皮的開口部は、好ましくは、差し渡し4センチメートル未満、好ましくは2センチメートル未満となるように最小にされる。経皮的アクセス達路は、一般的に、放射線写真または蛍光透視撮像機器によって視覚化されるように各前方または後方目標点から少なくとも1つの椎体および1つまたは複数の腰部椎体を通り頭側方向に延在するボアと軸方向に揃えられる。] [0018] 本開示の文脈において、伸延という用語は、手技的には、運動保持アセンブリまたは補綴用髄核デバイスの導入の結果生じる、椎間板腔を増大させる高さの上昇を指し、これはデバイスそれ自体を軸方向に配置することで達成されるか、または他の方法によって補助され得る。 (経仙骨的軸方向アクセス) 低侵襲性で外傷が軽度に抑えられた経仙骨的軸方向アプローチには多くの利点が伴うため、本開示では、腰仙椎への経仙骨的軸方向アクセスの使用を企図する。経仙骨的軸方向アプローチ(同一出願人による米国特許第6,558,386号、米国特許第6,558,390号、米国特許第6,575,979号、米国特許第6,921,403号、米国特許第7,014,633号、および米国特許第7,087,058号において説明され開示されている)は、治療デバイスを運動分節に送達するための他の経路に勝る多数の利点を有しているが、軸方向アクセス・チャネルを介した高度な脊椎アセンブリの送達および配置に関してロジスティック上の難題が残っている。これらの難題に対処する方法は、埋め込みデバイスのいくつかの態様に影響を及ぼし、また明らかに、挿入ツールの設計に影響を及ぼす。] [0019] 図1A、1B、および1Cに例示されている経仙骨的軸方向アクセス法では、従来の脊髄手術に付随する筋肉切開および他の侵襲的な工程が不要になるが、新しい、改善された器具を設計し、配置することができ、また介入時の治療進行における安定化、運動保持、および固定デバイス/癒合システムを含む治療的介入を行うことができる。] 図1A [0020] 図1A〜1Cは、方法の概要を説明する図であり、図1Aおよび図1Bは、1つまたは複数の蛍光透視鏡(図示されず)を監視している間に、先端部が尖っていない探り針204が仙骨116の前方面を上り仙骨116上の所望の位置へ「歩み寄る」過程を示している。前方/後方(AP)像と横方向蛍光透視画像の両方にアクセスできると有益である。この過程では、後続の工程のために直線経路が確保されるように、直腸208が邪魔にならないところに移動される。図1Cは、仙骨116、L5/仙骨椎間板腔を通り、L5椎骨216内に入るように確立される代表的な経仙骨的アクセス・チャネル212(軸方向チャネルとも言う)を例示している。治療が、L4/L5運動分節に施される場合、アクセス・チャネル212は、引き続きL5椎骨216を通りL4/L5椎間板腔を通り、L4椎骨220内に入る。アクセス・チャネル212を用意することによって、脊椎の長軸に実質的に沿って配向された治療デバイスのその後の送達が可能になる。] 図1A 図1B 図1C 課題を解決するための手段 [0021] 本開示内に含まれる教示の態様は、本出願の出願時に本出願とともに提出される請求項において解決される。請求項の内容の冗長な言い換えではなく、これらの請求項は、本願明細書に援用され、この発明の概要にまとめられていると考えるべきである。] [0022] 本出願とともに提出される請求項を検討することで、多層膜補綴用髄核の形成に関連する方法および構成要素が明確になる。本開示において説明されているように、セミコンプライアントである最も外側の膜を有する利点の1つは、最も外側の膜が最も内側の膜およびコンプライアンス性の高い中間の膜を線維輪内の開口部から膨れ出ないように制限することである。最も外側の膜の持つ他の利点として、最も内側の膜を、最も内側の膜が補綴用髄核物質の注入を通して膨張する前の外傷および補綴用髄核物質の注入に応じて最も内側の膜の膨張時の外傷を含む外傷から保護することが挙げられる。] [0023] 明細書および最初の請求項の組では、下地層の機械的特性と被覆の流動的な補綴物質が通過することに対する低透過性とを併せ持つ被覆膜も参照している。この被覆膜は、セミコンプライアントであり、線維輪内の開口部から外へ膨れ出ることはない。] [0024] 後述の補綴用髄核インプラントは、流動性状態から非流動性状態に変化する注入補綴用髄核物質を含む。補綴用髄核物質としては、変形可能であるが、圧縮性を有しないようなものを選択できる。非圧縮性物質を含む髄核を取り除くときに形成される寸法および形状に適合する補綴用髄核インプラントは、残りの椎間板髄核物質および無傷の線維輪と連携して働き補綴用髄核インプラントの形状に関係なく椎体終板の端から端まで均一に荷重を分散させる。] [0025] 上述のタイプの膜の送達は、本開示で説明されているさまざまな発明ツールおよび方法を使用することによって行いやすくなる。 この発明の概要は、本開示内の詳細な説明において与えられている多くの教示およびそれらの教示の変更形態を網羅することなく本明細書内で開示されている概念を紹介するものであることが意図されている。したがって、この発明の概要の内容は、以下で述べる請求項の範囲を制限するために用いられるべきでない。開示されている教示の他のシステム、方法、特徴、および利点は、以下の図面および詳細な説明を検討した後であれば、当業者にとって明白であるか、明白なものとなるであろう。そのような追加のシステム、方法、特徴、および利点はすべて、付属の請求項の範囲内に収まり、付属の請求項によって保護されることが意図されている。] [0026] 本開示は、一連の図面を参照するとよく理解できる。これらの図面内の構成要素は、必ずしも縮尺通りではなく、代わりに本開示の原理を説明することに重点を置いている。さらに、これらの図面では、異なる図面全体を通して、類似の参照番号が対応する部分を指し示している。] 図面の簡単な説明 [0027] 経仙骨的アクセス・チャネルを形成する方法のレビューを示す図。 経仙骨的アクセス・チャネルを形成する方法のレビューを示す図。 経仙骨的アクセス・チャネルを形成する方法のレビューを示す図。 L5/S1運動分節内の脊椎運動保持アセンブリにおける多層膜補綴用髄核の断面図。 図2に示されている脊椎運動保持アセンブリの分解図の斜視図。 四半円が取り除かれた、また膜もしくは注入補綴用髄核物質のない、図2および3に示されている脊椎運動保持アセンブリの斜視図。 図2〜4に例示されているタイプの脊椎運動保持アセンブリの送達のために一連の事象全体を導入するうえで役立つ高レベル流れ図。 遠位アンカーおよび近位アンカーとともに使用する前方経仙骨的軸方向アプローチを介してアクセス・チャネルを用意するために使用することが可能な一組の工程の詳細説明図。 図2〜4に示されているタイプの運動保持アセンブリを配置する一組の工程に対する流れ図。 交換用カニューレ704の斜視図。 デュアル・アンカー・ドライバ2000、近位アンカー・リテーナ2200、および交換用カニューレ704の遠位方向に見た斜視図。 挿入ドライバ・アセンブリ2100の斜視図。 挿入ドライバ・シャフト・アセンブリ2100の近位端の拡大図。 近位アンカー・リテーナ2200の斜視図。 遠位アンカー保持チューブ・アセンブリ2300の斜視図。 近位アンカー・ドライバ2400の斜視図。 遠位プラグ380(ここでは見えない)を遠位骨アンカー340内に挿入するために近位アンカー・リテーナ2200内に挿入された遠位プラグ・ドライバ2500の斜視図。 伸延ハンドル2604および近位アンカー・リテーナ2200の近位端と係合する伸延ロック2608を示す斜視図。 膜挿入器アセンブリ2700の斜視図。 膜挿入器アセンブリ2700の遠位部分の斜視図。 下にある構成要素を見える状態にするために2つの骨アンカーを隠している図18からの図。 遠位プラグを見えなくし、近位アンカーを見えるようにして膜挿入器アセンブリ2700の詳細を明らかにする図19を変更した図。 膜を見えなくし、詳細を見える状態にするために構成要素を離間することによって図20を変更した図。 膜挿入器アセンブリ2700の遠位端2708の断面図。 注入ディスペンサ・アセンブリ2900を使用して補綴用髄核物質を注入する図。 他の関連する構成要素に接続されているチューブ取り外しアセンブリ2800の斜視図。 関連する計装品に関する2つの骨アンカー340および344ならびに近位プラグ420の遠位部432の斜視図。 最も外側の膜460として使用するために形成された織布膜の縦断面図。 線維輪の開口部から膨れ出るコンプライアンス性の高い膜のみによって境界を画される補綴用髄核に付随する問題を伝えるために描かれた概念図。 図27とは対照的な、線維輪内の同じ開口部から出るのを膨れではなく穏やかな突き出しに制限するセミコンプライアント膜を有する効果を示す図。 最も内側の膜および最も外側の膜を膜挿入器アセンブリに装填する方法の流れ図。 装填された一組の膜を保護するために使用され、また折り畳まれた最も外側の膜を整形しやすくするために使用され得る鞘の斜視図。 近位骨アンカーまたは遠位骨アンカーを含まないL5/S1運動分節内の脊椎運動保持アセンブリにおける多層膜補綴用髄核の断面図。] 図18 図19 図2 図20 図27 図3 図4 [0028] 次に、本開示の選択された例示的な実装を開示するために、付属の図面を参照しつつ、本開示をさらに詳しく以下で説明する。しかしながら、本開示の教示は、多くの異なる形態で実現することが可能であり、したがって、本明細書で述べた特定の実装に限定されるものと解釈すべきではなく、むしろ、これらの実装は、本開示が網羅的で完全なものとなるように、また本開示の範囲を当業者に伝える努力の一環として提供される。] [0029] 多くの異なる代替構成を一度に説明しながら特許開示にときには入り込む可能性のある不正確を回避するために、図2〜4は、本開示の極めて具体的な一実施形態から始まる。構成要素、および脊椎運動分節に関するその構成要素の留置の概要を述べるために、まず、埋め込みデバイスの概要の説明から始める。これに続く図面は、デバイスの送達および組み立ての詳細を示す。] 図2 図3 図4 [0030] 図2は、埋め込み運動保持アセンブリ300を例示している。図3は、図2で説明されている構成要素のもう1つの図となる分解図である。図4は、四半円が取り除かれている構成要素のいくつかの斜視図である(ただし、補綴用髄核物質を除く)。特定の図面上の参照番号や引き出し線が多すぎていたずらに乱雑にならないようにするため、いくつかの構成要素は、1つの図面で示され、その構成要素を含むその後のすべての図面内では明示的には特定されない。] 図2 図3 図4 [0031] この運動保持アセンブリ300は、遠位椎体304および近位椎体308内に埋め込まれる。図2に示されているように、例えば、遠位椎体304は、L5椎骨216であり、近位椎体308は、仙骨116である。配置される運動保持アセンブリ300は、椎間板腔312をわたって延在する。運動保持アセンブリ300は、すでに用意されているアクセス・チャネル212内に留置される(図1C)。経仙骨的軸方向アプローチで、線維輪254の軸壁を無傷のままに残した(図2に最もよく示されている)。以上まとめて、遠位椎体304、近位椎体308、および椎間板腔312は、運動分節316を形成する。(図2の近位体は、仙骨であるため、仙骨の上側部分のみが、角かっこで囲まれた領域316内に示されている。)この図の中の椎体の図面は、脊髄構成要素の解剖学的詳細を伝えることを意図しておらず、組み立てられた運動保持アセンブリ300の留置を示すことを意図している。同様に、本開示の他の図は、人体解剖学の詳細を伝えるためではなく、特定の概念を開示するために使用されている。図2で使用されている例示的な一対の隣接する椎体はL5および仙骨である(またはより特異的なS1である)が、他の運動分節は、経仙骨的軸方向アプローチを使用して脊椎運動保持アセンブリを受け入れることができる。軸方向経仙骨的アプローチを介した脊椎運動保持アセンブリの使用に対する第2の最も一般的な配置は、L4およびL5椎骨220,216の間にあるが(図1Cを参照)、他の運動分節は、そのようなデバイスから恩恵を受け得ると考えられる。] 図1C 図2 [0032] 運動保持アセンブリ300の主要構成要素は、遠位骨アンカー340(上、すなわち遠位椎体に固定される)、近位骨アンカー344(下、すなわち近位椎体に固定される)、最も外側の膜460、最も内側の膜450、および注入補綴用髄核物質464を含む補綴用髄核348を備える。] [0033] 以下でさらに詳しく説明するように、追加の膜が、最も外側の膜460と最も内側の膜450との間に存在する可能性がある。これらの追加の膜は、中間膜と称され得る(図2には何も示されていない)。個々の中間膜は、最も内側の膜450のような、または最も外側の膜460のような特性を持つことができる。最も内側の膜450は、補綴用髄核物質464の膨張圧力を受けて伸長可能であり、補綴用髄核348の形状をとりうる。対照的に、最も外側の膜460は、最も内側の膜450内の補綴用髄核物質464の膨張圧力を受けて測定可能な量だけ伸長し得るが、最も外側の膜は、もっぱら最も外側の膜460がとる形状から広げられるか、または展開されることでより大きくなり、これにより、椎間板腔312の内部への送達がなされる。] 図2 [0034] 図2に示されている遠位骨アンカー340は、一組の雄ねじ356を有する。有利には、一組の雄ねじ356は、遠位椎体304へのねじ径路の切り込みの開始を容易にするため、遠位骨アンカー340の遠位端にチップ・ブレーカ部360(図3には見えていないが、図9には示されている)を含み得る。チップ・ブレーカ部360は、ねじ山における不連続部であり、ねじ径路が切り込まれるとチップが剥離することを可能にする。アクセス・チャネル212(図1C)は、遠位椎体304内に形成され、遠位椎体304におけるアクセス・チャネル212の径は典型的には一組の雄ねじ356の小径にほぼ等しいか、またはわずかに小さい。] 図1C 図2 図3 図9 [0035] 遠位骨アンカー340は、遠位骨アンカー340の遠位面366から遠位骨アンカー340の近位面370(図2)まで続くキャビティ364を有する(図3に最もよく示されている)。これに関連して、面は、その側面から見てその部分の3次元面であり、一対のサイコロからの1つのサイコロの6つの3次元面に類似している。キャビティ364は、均一な断面ではなく、複数の目的を果たす。キャビティ364の遠位端は、遠位骨アンカー340の遠位面366へ延在し、これにより当該キャビティを用いて遠位骨アンカー340をガイド・ワイヤ(図示せず)上に配置することができる。キャビティ364は、以下で説明するように、保持ロッドによって係合可能な雌ねじ部368を備える(図13の要素2300を参照)。この同じ雌ねじ部368は、その後、遠位プラグ380上で一組の雄ねじ384によって係合され得る。遠位プラグ380は、遠位骨アンカー340の対応する部分と接触する段部388を有する。遠位プラグ380は、典型的には雌六角フィッティングであるドライバ係合部392を有し、このフィッティングに対し、適切な寸法の六角ドライバでトルクを加えることができる。遠位プラグ380内の一組の雌ねじ396は、遠位プラグ380を送達する方法の実行中に保持ロッドによって係合され得る。遠位プラグ380の近位端で開いているキャビティ398は、その一組の雌ねじ396およびドライバ係合部392を露出する。] 図13 図2 図3 [0036] 遠位骨アンカー340は、遠位骨アンカー340内のキャビティ364の近位端に受け入れる六角ドライバによって動かされるように適合される。この実装では、遠位骨アンカー340は、雌六角部374(図4に最もよく示されている)を有する。] 図4 [0037] 図2に示されている遠位骨アンカー340内のキャビティ364は、遠位プラグ380で部分的に充填されている。遠位プラグ380は、遠位骨アンカー340の近位面370を超えて椎間板腔312内に入り込むことはない。] 図2 [0038] 近位骨アンカー344は、一組の雄ねじ404を有する。近位骨アンカー344は、近位骨アンカー344の近位面408(図4に最もよく示されている)から近位骨アンカー344の遠位面414(図2に最もよく示されている)まで続くキャビティ412を有する(図3に最もよく示されている)。キャビティ412は、断面が一様でない。キャビティ412の一部は、一組の雌ねじ416を有する。] 図2 図3 図4 [0039] 図2〜4に示されている実装において、近位骨アンカー・キャビティ412は、一組の雌ねじ416と係合する一組の雄ねじ424を有する近位プラグ420を含み、これにより、ドライバ係合部428に付与されるドライバのトルクが近位骨アンカー344に対して近位プラグ420を回転させ、近位プラグ420を軸方向に進ませることができる。一組の雌ねじ440が近位プラグ420内に存在し、保持ロッド(保持チューブとも称される)とともに使用される。近位プラグ420は、雄ねじ424内の任意選択の軸方向ねじ溝を備え、近位骨アンカー344内の雌ねじ416内に入り込む可能性のある少量の補綴用髄核物質(シリコーンなど)から生じる問題の影響が雄ねじ424に及ぶ事態を軽減する。] 図2 図3 図4 [0040] この方法では、近位プラグ420の遠位部432を現在は非流動的な補綴用髄核物質464内に挿入することによって膜の選択的装填を可能にする。予想される空隙の予想される寸法および形状に相対的な遠位部432の寸法変更により、補綴用髄核348が近位プラグ420の遠位部432の挿入から追加物質を受け取るときに膨張力を印加することができる。この挿入は、補綴用髄核の体積を選択的に増大するために使用され得る。適宜、近位プラグ420上の雄ねじ424および近位骨アンカー344上の対応する雌ねじ416は、近位骨アンカー344上の雄ねじ404と比べて比較的細かいピッチで実装することができ、したがって、近位プラグ420に印加されるトルクは、近位骨アンカー344に対して近位プラグ420を回転させるが、近位骨アンカー344を近位椎体308に対して回転させない。] [0041] 近位プラグ420を前進させると、近位プラグ420の遠位部432が前進して、補綴用髄核物質464を注入する方法の実行時に形成される空隙436(図3に最もよく示されている)内に入り込む。適宜、外科医は、椎間板腔が広い状況で長い近位プラグを使用することができるように、異なる長さの近位プラグを用意するとよい。] 図3 [0042] 流動性を有する補綴用髄核物質464を注入し、次いで、その方法の実行の一環として形成された空隙436にプラグの遠位端を充填するこの2つの工程方法を通じて、プラグによって加えられる物質の量を必要に応じて選択し、補綴用髄核の充填度を調節することができる。したがって、外科医は、より長いプラグだけでなく、場合によっては、より広いもしくは他の何らかの形でかさのあるプラグを選択し、補綴用髄核の充足程度を変更することができる。同様に、近位プラグ420が前進する程度を使用することで、補綴用髄核の充足程度を制御することができる。] [0043] 図2に示されているように、近位プラグ420は、椎間板腔312内を貫通し、遠位骨アンカー340内のキャビティ364内に部分的に入り込むことができる。最も内側の膜450および最も外側の膜460の遠位端は、この図では、キャビティ364内に入っているように示されていることに留意されたい。最も内側の膜450および最も外側の膜460の近位端は、図2では、反転され、押し上げられ、椎間板腔312内に入るように示されている。最も外側の膜460の近位端462は、最も内側の膜450の近位端452より長いため、最も外側の膜460は空隙内にさらに押し込まれる。最も内側の膜450の近位端452および遠位端454の長さは、後述の膜挿入器アセンブリの取り外しの際に膜端が引っ張られても破れることなく保持リングから外れる場合に長くしてもよい。] 図2 [0044] 図3は、最も外側の膜460の閉じられたキャップ部476を示している。図3はまた、最も内側の膜450の開いた遠位端454を示しており、この遠位端454は閉じられたキャップ部476内に入り込む場合がある。図3は、近位プラグ420の挿入によって反転する前の最も内側の膜450の開いている近位端452を示している。最も外側の膜460の開いている近位端462も示されている。大半の場合、最も外側の膜460の開いている近位端462は、実際には、近位プラグ420によって反転される前に近位方向に最も内側の膜450の開いている近位端452を超えて延在する。] 図3 [0045] 近位プラグ420は、近位プラグ420の近位端のものとは異なる物質で作られている遠位部432を有することができる。遠位部432は、注入補綴用髄核物質464と同じ物質で作ることができる。多くの場合、遠位部432に使用される物質は、注入補綴用髄核物質464と同じではないが類似の物質である。例えば、注入補綴用髄核物質464に使用される流動性を有するシリコーンは、すぐに硬化し、したがって遠位部432に使用される物質の場合に比べて多く存在する触媒または他の薬剤を有するように構成することができる。多くの場合、近位プラグ420の遠位部432は、注入補綴用髄核物質464に比べて、この物質が流動性を失うまで変化した後であっても硬い(例えば、デュロメータ値が20ではなく50)。このように硬さが加わることは、補綴用髄核物質464中の不規則な形状の空隙436内に遠位部432を挿入し、膜の近位端452および462を空隙436内に押し込むのに有益である。 (デバイスを埋め込む方法) A.概要 図5は、図2〜4に例示されているタイプの脊椎運動保持アセンブリ300の送達のために一連の事象全体を導入するうえで役立つ高レベル流れ図である。この流れ図ならびに図6および7に含まれるより詳細な流れ図は、特定の経路を介して本開示の教示の特定の一実装をL5/S1運動分節に送達することを詳しく説明している。したがって、脊椎運動保持アセンブリを実装する方途には多数のバリエーションが考えられるが、脊椎運動保持アセンブリの多くの異なる実装に対する送達方法を同時に説明しようとすると混乱を生じ得る。したがって、特定の1つの脊椎運動保持アセンブリに対する特定の方法に的を絞って説明するのが適切である。このような特異性は、当業者が本開示の1つまたは複数の教示を援用する他の脊椎運動保持アセンブリを送達するために、必要に応じて構成要素とドライバの両方を修正することが可能なように、脊椎運動保持アセンブリ構成要素の特定の部分と送達方法で使用されるさまざまなドライバとの間の相互作用を例示する際に有益であると考えられる。これらの流れ図の目的をそのような理解して、図5に注目する。] 図2 図3 図4 図5 [0046] 1106−アクセス・チャネル212を形成する。この方法は、図6に関してさらに詳しく説明される。 1112−両方の骨アンカー(340および344)を一対の椎体に送達し、遠位骨アンカー340の位置を遠位椎体304に関して調節する。後述のように、この実装では、2つのアンカーが、最初に、デュアル・アンカー・ドライバ上で時間指定送達により送達される。遠位骨アンカー340の位置が調節されると、デュアル・アンカー・ドライバは、近位骨アンカー344とも係合する。デュアル・アンカー・ドライバを取り外す。] [0047] 1118−近位骨アンカー・ドライバで近位骨アンカー344だけの位置を調節する。 1124−遠位プラグ挿入器を使用して遠位プラグ380を遠位骨アンカー340内に挿入する。] [0048] 1130−遠位骨アンカー340と近位骨アンカー344との間の距離を強制的に大きくすることによって、遠位椎体304と近位椎体308との間の椎間板腔312を伸延する。2つの骨アンカーの間の距離を増大すると、2つの骨アンカーに取り付けられるときに近位椎骨と遠位椎骨との間の距離も増大する。伸延に対する臨床的な必要性がない場合、この工程は省いてもよい。] [0049] 1136−補綴用髄核物質464を加えて、近位骨アンカー344と遠位骨アンカー340との間の椎間板腔の一部ではなく椎間板腔312内の領域を充填するが、それはその領域が補綴用髄核を充填するために使用されるデバイスの一部によって充填する際に占有されるからである。したがって、デバイスを取り外すと、注入補綴用髄核物質464内に空隙436が残る。] [0050] 1142−補綴用髄核物質464を流動性から非流動性に変化させることで、補綴用髄核が、伸延ツールが取り外された後に伸延を維持し、運動分節に付与される荷重を支えることが実質的に可能なようにする。患者は、この手技の実行時に水平位置に置かれている可能性があるため、補綴用髄核の全荷重は、近位プラグ420が挿入され、手技が完了してから十分時間が経過するまでかからない。] [0051] 1148−近位プラグ420を近位骨アンカー344に送達し、近位プラグ420の遠位部432を補綴用髄核物質464内に残る空隙436内に進める。 1154−アクセス・チャネル212を閉じる。 B.アクセス・チャネルの形成の詳細 この方法の全体的な紹介の後、図6において、遠位アンカーおよび近位アンカーとともに使用する前方経仙骨的軸方向アプローチを介してアクセス・チャネル212を用意するために使用することが可能な一組の工程をさらに詳しく説明する。図6は、脊椎運動保持アセンブリ300をL5/S1運動分節に送達するためのアクセス・チャネルを形成する方法について説明しているが、運動分節保持アセンブリの使用は、その運動分節のみに限定されない。アクセス・チャネルを用意するための方法のかなりの部分は、この譲受人に対する以前の出願において説明されている方法と同じか、または類似しているため、これらの工程は比較的自明なものであると想定されるが、ここでは、当業者にとって意味があるであろう概要として述べる。以下で指摘されるように、脊椎運動保持アセンブリは、近位椎体308内の1つのアンカーのみで、またはアンカーをまったく使わずに、実装することが可能である。以下で説明されているように、近位骨アンカー344を使用しない応用例では、近位プラグを近位椎体308と直に螺合することが可能である。当業者であれば、図6に示されている詳細および関連する本文を修正して、それに応じてアクセス・チャネルを用意する方法を修正することが可能である。] [0052] 組織摘出器を含むアクセス・チャネルの用意に関連するツールについて、同時係属の同一出願人によるAccess Instrumentation Systemsという表題の米国特許出願第10/971,779号において説明されている。] [0053] 1206−患者を腹臥位で台の上に載せる。 当業者であれば理解するように、患者は、ジャクソン・テーブル上に配置されるか、または所望の位置合わせを行うために必要に応じてサンドバッグとともに配置され得る。] [0054] 1212−外科用メスを使用して尾骨の真下、および横方向に縦切開を行うが、切開の長さは約2センチメートルとする。 1218−蛍光透視の下でガイド・ピン導入器を探り針とともに仙骨前部内に挿入する。] [0055] 1224−横および前方/後方蛍光透視鏡をチェックして、ガイド・ピン導入器先端部の配置を確認する。横および前方/後方蛍光透視鏡視覚化を使用して必要な場合に、手技の残りについて必要に応じて蛍光透視鏡を用い、器具の位置および軌跡を継続的に確認する。] [0056] 1230−仙骨面上の所望の入口点に到達するまでガイド・ピン導入器を送る。上記のように、成人の仙骨は、個別の名称S1からS5を与えられた癒合した一組の椎骨である。S1は、これらの椎骨のうちの最も頭側のものである。] [0057] 1236−探り針を取り外して、ハンドル付きガイド・ピンで置き換える。 1242−適切な軌跡を決定し、位置合わせされるときに、ガイド・ピンがL5/S1椎間板腔を横切るまでガイド・ピンをスラップ・ハンマで軽く叩いて仙骨内に押し込み、それ自体をL5椎体216内に固定する。] [0058] 1248−ガイド・ピンのハンドルを取り外し、ガイド・ピン・エクステンションをガイド・ピンに取り付ける。 1254−ガイド・ピン導入器を取り外して、ガイド・ピンが適所に留まっていることを確認する。] [0059] 1260−第1の拡張器をガイド・ピン上に渡し、ガイド・ピン上でスラップ・ハンマを使用して仙骨内に拡張器を送り込む作業を開始する。当業者であれば理解するように、医学的手技において増大する径を持つ一連の拡張器を使用することは知られている方法である。一組の拡張器における拡張器寸法および拡張器の個数は、この方法に必要な作業カニューレの最終的直径に部分的に基づいている。] [0060] 1266−先端部がL5/S1椎間板腔の真下の仙骨終板に到達するまで、第1の拡張器を仙骨内に進める。 1272−第1の拡張器を取り外して、ガイド・ピンが適所に留まっていることを確認し、第2のより広い拡張器で置き換える。] [0061] 1278−先端部がL5/S1椎間板腔の真下の仙骨終板に到達するまで、スラップ・ハンマを使用して第2の拡張器を仙骨内に進める。 1284−第2の拡張器を取り外して、ガイド・ピンが適所に留まっていることを確認し、鞘を備える第3の拡張器で置き換えるが、ただし、第3の拡張器は第2の拡張器よりも広い。] [0062] 1290−先端部がL5/S1椎間板腔312の真下の仙骨終板に到達するまで、スラップ・ハンマを使用して鞘を備える第3の拡張器を仙骨内に進める。 1296−鞘を適所に残して第3の拡張器本体部を取り外し、ガイド・ピンも適所に留まっていることを確認する。] [0063] 1302−第1のカニューレ状ドリルをガイド・ピン越しに、第3の拡張器鞘内に挿入する。 1308−ドリルを捻りながら仙骨116に通して、L5/S1椎間板腔内に挿入し、次いで、ドリルを取り外して、ガイド・ピンを適所に残す。] [0064] 1314−第3の拡張器本体部をその鞘内に挿入し、仙骨から鞘を取り外してガイド・ピンを適所に残す。 1320−鞘を備える第4の拡張器をガイド・ピン上に渡し、先端部がL5/S1椎間板腔内に入るまでスラップ・ハンマを使用して仙骨116内に進める。] [0065] 1326−第4の拡張器本体部を取り外して鞘を適所に残す。 1332−エクステンション付きガイド・ピンを取り外す。 1338−第2のドリルを第4の拡張器用の鞘内に挿入し、ドリルで仙骨に穴を開けてL5/S1椎間板腔内に入れる。ドリルを取り外す。] [0066] 1342−ラジアル・カッタと組織摘出器を使用してL5/S1椎間板腔において髄核除去を実行するが、その際に、軟骨と終板を保持するよう慎重に行う。この作業に好適なカッタは、Cutter for Preparing Intervertebral Disc Spaceという表題の同時係属の同一出願人による米国特許出願第11/712,548号において説明されている。終板の磨り減りを促進するカッタは、椎間板腔の癒合の用意をするときに好ましいが、カッタは、運動保持療法用に椎間板腔を用意するときに終板を磨り減らすのを避けるものを選択するとよい。髄核除去は、部分のみであってもよい、つまり、髄核除去では、補綴用髄核装置が元の髄核物質と連携して機能し荷重を線維性髄核に伝達するように適合されるときに元の髄核物質を残すことができる。] [0067] 1348−任意選択の工程:小型のラジアル・カッタを使用して仙骨の終板に皿穴を作り、膨張時に膜を損傷するおそれのある終板断片を取り除く。この任意選択の工程は、新しく形成されたボア穴の周囲の骨細片を取り除くことによって骨細片と膜との間の不都合な相互作用が発生する可能性を低減することができる。] [0068] 1354−第1のカニューレ状ドリルを第4の拡張器用の鞘内に刺し通し、ドリルでL5 216に、L5椎体を通る道筋の約2/3まで穴を開ける。ドリルを取り外す。工程1348で指摘されているように、任意選択により、L5椎体の終板に適宜皿穴を作ることができるが、これはドリルの方向によりあまり必要でない傾向がある。] [0069] 1360−エクステンション付きガイド・ピンをアクセス・チャネル212内に留置する。 1366−第4の拡張器本体部をエクステンション付きガイド・ピンの上に渡して鞘に入れ、第4の拡張器本体部用の拡張器鞘を取り外しやすくするが、この作業はエクステンション付きガイド・ピンが適所に留まっていることを確認しながら行う。] [0070] 1372−軌跡と仙骨面との間の角度に基づいて交換システムを選択する(例えば、30度の角度を持つ交換システムまたは45度の角度を持つ交換システムのうちから選択する)。図1Cに最もよく示されているように、仙骨116の前方面は、勾配が付けられている。当然のことながら、アクセス・チャネル212内に挿入する際に、構成要素を保護する交換用カニューレを固定するために、仙骨の前方面と接触することが意図されている交換用カニューレ内の勾配を近似するシステムを備えることは役立つ。] 図1C [0071] 図8は、交換用カニューレ704の斜視図である。交換用カニューレ704は、ハンドル708、ハンドル708から角度が付けられている遠位面716まで続く主カニューレ712を有する。この場合、遠位面716には、45度の勾配が付けられている。チャネル720は、交換用カニューレ704の一方の壁に沿って、ハンドル708まで続き、これにより、交換用カニューレ704を仙骨116にピン留めして、交換用カニューレ704がスライドして仙骨116の前方壁を下るのを防止することができ、このことは、同時係属の同一出願人による米国特許出願第11/501,351号(上記で参照により援用されている)において説明され、開示されているとおりである。] 図8 [0072] 1378−選択された交換システムの交換ブッシングをガイド・ピン越しに仙骨ボア内に挿入する。 1384−選択された交換用カニューレ704を交換用ブッシング上に渡し、交換用カニューレを仙骨の面に対して同一平面をなすようにする。] [0073] 1390−ワイヤ・ドライバ、スラップ・ハンマ、または他の好適な方法などの従来の方法を使用して、固定ワイヤを交換用カニューレ704に通して仙骨116内に挿入する。] [0074] 1396−固定ワイヤを曲げて、交換用カニューレ704を仙骨116に固定し、交換用ブッシングを取り外す。 1404−アクセス・チャネル212の用意の終了。 C.脊椎運動保持装置の送達 アクセス・チャネルを用意した後、図2〜4に示されているような脊椎運動保持アセンブリ300を送達する方法は、図7で説明されているように進行する。 C.1アンカー挿入 この方法のこの部分は、遠位方向へ向いているデュアル・アンカー・ドライバ2000、近位アンカー・リテーナ2200、および交換用カニューレ704の遠位方向に見た斜視図を示す図9を参照する。遠位端から始めて、注目する以下の構成要素が見えている。チップ・ブレーカ部360を有する遠位骨アンカー340。挿入ドライバ・シャフト・アセンブリ2100(図10に示されている)の遠位端。] 図10 図2 図3 図4 図9 [0075] 図10に進むと、そこでは、挿入ドライバ・シャフト・アセンブリ2100は、挿入ドライバ・シャフト2104、挿入ドライバ・ハンドル2108、挿入ドライバ・ロック・ストリッパ2112、および挿入ドライバ・リテーナ・ロック2116を有する。] 図10 [0076] 図11は、リテーナ・ロック2116上の雌ねじ2120と図12に示されている近位アンカー・リテーナ2200上の近位ねじ山2204との間の係合を含む挿入ドライバ・シャフト・アセンブリ2100の近位端の拡大図である。挿入ドライバ・シャフト・アセンブリ2100の遠位端は、遠位骨アンカー340用の遠位アンカー・ドライバ部2128および近位骨アンカー344用の近位アンカー・ドライバ部2132を有する。] 図11 図12 [0077] 図12は、近位ねじ山2204、多角形部2208、把持部2212、遠位ねじ山2216、およびキャビティ2220を含む近位アンカー・リテーナ2200の斜視図である。] 図12 [0078] 図9に戻ると、近位アンカー・リテーナ2200の大部分は、交換用カニューレ704内にある。交換用カニューレ704を仙骨116に保持するチャネル720(図8を参照)内のワイヤは、図9に示されていないことに留意されたい。交換用カニューレ704の近位端は、ハンドル708を有する。] 図8 図9 [0079] 近位アンカー・リテーナ2200の近位部分は、把持部2212、多角形部2208、および近位ねじ山2204の一部とともに、図9に示される。挿入ドライバ・リテーナ・ロック2116は、近位ねじ山2204と係合した状態で示されており、また挿入ドライバ・ロック・ストッパ2112および挿入ドライバ・ハンドル2108も示されている。遠位アンカー保持チューブのサブアセンブリ2300の近位端は、デュアル・アンカー・ドライバ2000の近位端において示される。] 図9 [0080] 図13は、遠位アンカー保持チューブのサブアセンブリ2300が、キャップ2304、遠位ねじ山2312を有するねじ込みチューブ2308を備えていることを示す。 1504−近位アンカー・リテーナ2200(図12を参照)の遠位ねじ部2216を近位骨アンカー344の背後の雌ねじ416内にねじ込み、近位骨アンカー344が挿入ドライバ・シャフト2104の近位アンカー・ドライバ部2132と係合するように両方をデュアル・アンカー・ドライバ2000上に配置する。] 図12 図13 [0081] 1510−挿入ドライバ・リテーナ・ロック2116を近位アンカー・リテーナ2200の近位ねじ部2204上に係合させる(図11を参照)。 1516−遠位骨アンカー340を挿入ドライバ・シャフト2104の遠位アンカー・ドライバ部2128上に位置合わせする。] 図11 [0082] 1522−遠位アンカー保持チューブのサブアセンブリ2300のキャップ2304を回して、遠位ねじ山2312を遠位骨アンカー340の雌ねじ部368と係合させる。 1528−デュアル・アンカー・ドライバ2000をエクステンション付きガイド・ピンの上に配置する。両方のアンカーを、視覚化するために横蛍光透視鏡を使用して交換用カニューレ704に通して送達する。] [0083] 1534−遠位骨アンカー340の近位縁がL5/S1運動分節の遠位終板(L5椎骨の近位端上の終板)との同一平面に近づくまで両方のアンカーを進めることによって遠位骨アンカー340の位置を調節する。L5/S1運動分節の遠位終板は、アクセス・チャネル212に対して完全に直交する位置になる可能性が低いため、「同一平面」となるようにしようとしても、おそらく椎間板腔312内に突き出るとしても、遠位骨アンカー340の片側は他方の側に比べて、椎間板腔312に近くなる。] [0084] 1540−キャップ2304を回し、遠位アンカー保持チューブのサブアセンブリ2300を取り外すことによって遠位アンカー保持チューブのサブアセンブリ2300から遠位骨アンカー340を解放する。] [0085] 1546−デュアル・アンカー・ドライバ2000上の挿入ドライバ・リテーナ・ロック2116を解放して、近位アンカー・リテーナ2200から挿入ドライバ・シャフト・アセンブリ2100を解放する。] [0086] 1552−デュアル・アンカー・ドライバ2000と遠位骨アンカー340との係合を外し、近位アンカー・リテーナ2200から引き出す。 C.2 近位アンカー位置の調節 図14は、近位アンカー・ドライバ部2404、リテーナ・ロック2408、リテーナ・ロック・ストッパ2412、ハンドル2416、およびキャビティ2420とともに近位アンカー・ドライバ2400を示している。リテーナ・ロック2408は、上述の挿入ドライバ・リテーナ・ロック2116の場合とほとんど同じようにして近位アンカー・リテーナ2200の近位ねじ部2204と係合する一組の雌ねじ(図示せず)を有する。] 図14 [0087] 1558−近位アンカー・ドライバ2400の近位アンカー・ドライバ部2404を近位骨アンカー344内に挿入し、リテーナ・ロック2408の雌ねじで近位アンカー・リテーナ2200に取り付ける。この近位アンカー・ドライバ2400は、近位骨アンカー344とのみ係合し、したがって、遠位骨アンカー340と誤って係合してしまうことはない。] [0088] 1564−近位骨アンカー344の位置を調節して、S1終板と同一平面になるように近位骨アンカー344を進める。上記のように、この文脈における「同一平面」では、椎間板腔312内にわずかに突き出る近位骨アンカー344の片側を有することができるか、または逆に、一方の側が同一平面からわずかに凹んでいてもよい。任意選択により、ラジアル・カッタは、終板は、それぞれの挿入骨アンカーに隣接する位置で加工され、ラジアル・カッタが骨アンカーの位置決めによって形成される骨細片を取り除くことができる。] [0089] 1570近位アンカー・リテーナ2200から近位アンカー・ドライバ2400のリテーナ・ロック2408の係合を外し、近位アンカー・ドライバ1400を取り外すが、近位アンカー・リテーナ2200は残す。] [0090] 1576−エクステンション付きガイド・ピンを取り外す。 C.3遠位プラグの挿入 図15は、遠位プラグ380(ここでは図示せず)を遠位骨アンカー340内に挿入するために近位アンカー・リテーナ2200内に挿入された遠位プラグ・ドライバ2500を示している。] 図15 [0091] 1582−遠位プラグ・ドライバ2500のねじ切り遠位端を遠位プラグ380のキャビティ398内に挿入し、遠位プラグ380の内側で雌ねじ396と係合する。 1588−遠位プラグ・ドライバ2500を使用して遠位プラグ380を近位アンカー・リテーナ2200、近位骨アンカー344に通し、遠位骨アンカー340内に挿入する。キャップ2504を回して、遠位プラグ380上の雄ねじ384を遠位骨アンカー340の雌ねじ368と係合する。] [0092] 1592−遠位プラグ・ドライバ2500を近位アンカー・リテーナ2200から取り外す。 C.4 膜の挿入および伸延 図16は、伸延ハンドル2604および近位アンカー・リテーナ2200の近位端と係合する伸延ロック2608とを示している。部分的に見えているのは、膜挿入器アセンブリ2700の近位端である。リテーナ安定器2004を使用して、多角形部2208と係合し、他の構成要素にトルクが加えられている間に近位アンカー・リテーナ2200の回転を防止することができる。] 図16 [0093] 図17は、近位端2704および遠位端2708およびカニューレ2712とともに膜挿入器アセンブリ2700を示している。 図18は、遠位骨アンカー340(チップ・ブレーカ部360を備える)、近位骨アンカー344、およびチャネル720を示す(この図にはワイヤは示されていない)交換用カニューレ704の遠位端を備える膜挿入器アセンブリ2700の遠位部分の斜視図である。] 図17 図18 [0094] 図19は、図18の図であるが、遠位プラグ380が、近位アンカー・リテーナ2200の遠位ねじ部2216とともに見えるように2つの骨アンカーが取り外されている。この文脈において「取り外す」とは、例示する目的のために見えていない細部が見えるようにするために隠れた状態にすることである。] 図18 図19 [0095] 図20では、遠位プラグ380および近位アンカー・リテーナ2200を取り外して、膜挿入器アセンブリ2700のさらなる詳細を見せている。最も外側の膜460は、膜挿入器アセンブリ2700の遠位端2708を覆っている。] 図20 [0096] 図21では、最も外側の膜460と最も内側の膜450とを取り外している。図21では、個別に見えるようにさまざまな構成要素を引き離してもいる。したがって、図21では、ボタン・ボルト2720が、ねじ切りシャンク2724とともに示されている。図20では、ねじ切りシャンク2724は、リテーナ・リング2716を保持し、それにより、最も内側の膜450の遠位端を捕らえて最も内側の膜2762用の遠位ゾーン内に保持するために伸延先端部2750の一組の雌ねじ2770(図22を参照)と係合している。補綴用髄核物質の注入経路は、ここでは内部カニューレに垂直であるように示されている一連のポート2766を備えているが、他の配向も使用可能である。伸延先端部2750上には複数のポートが示されているが、単一のポートを使用することも可能である。] 図20 図21 図22 [0097] 伸延先端部2750のねじ切り近位端2754は、伸延シャフト・アダプタ2730の遠位端から離れる位置にある雌ねじ2734(図22を参照)と係合し、これにより、伸延シャフト・アダプタ2730の遠位端2742が近位チャネル2758を覆うときに、最も内側の膜2758用の近位チャネル内に配置されている最も内側の膜450の近位端が締まり嵌めで保持される。換気口2738は、伸延シャフト・アダプタ2730のねじ山保護具2746の近くに配置される。] 図22 [0098] 図22は、膜挿入器アセンブリ2700の遠位端2708の断面図である。ねじ切りボタン・ボルト2720は、ねじ切りシャンク2724が伸延先端部2750の雌ねじ2770と係合するように図示されている。ねじ切りボタン・ボルト2720は、係合部2726を係合するドライバによって駆動され得る。ボタン・ボルト2720は、最も外側の膜460によって覆われる。最も内側の膜450の開いている遠位端は、ボタン・ボルト2720によって適所に保持されているリテーナ・リング2716によって固定される。最も内側の膜450の開いている近位端は、伸延先端部2750のねじ切り近位端2754が締め付けられて伸延シャフト・アダプタ2730の雌ねじ2734内に入るときに、最も内側の膜2758用の近位チャネルにおける伸延先端部2750と伸延シャフト・アダプタ2730の遠位端2742との間に捕らえられる。] 図22 [0099] 1598−膜挿入器アセンブリ2700を膜450および460とともに近位アンカー・リテーナ2200および近位骨アンカー344に通し、遠位骨アンカー340内に入れて、遠位プラグ380に接触させる。(いつでも挿入できる状態で病院に出荷する前に組み立てられ、滅菌されているため、外科手術時に一組の膜による膜挿入器アセンブリ2700の組み立て工程はない)。] [0100] 膜挿入器アセンブリ2700は、最も外側の膜460を保護するための任意選択の鞘を備えることができる。鞘の遠位端が鞘の残り部分に比べて広い断面積を有するので膜挿入器アセンブリ2700が送られるときに鞘が押さえ込まれ最も外側の膜460が露出する。鞘の遠位端が、近位アンカー・リテーナ2200内の狭窄部に当たると、鞘は前進するのを停止し、膜挿入器アセンブリ2700は膜とともに、遠位へ移動し続け、膜は鞘剥け状態になる。狭窄部によって鞘が押さえ込まれる前に、鞘は、最も外側の膜460による摩擦嵌めによって鞘付き位置に保持される。] [0101] 1604−伸延ハンドル2604および伸延ロック2608を膜挿入器アセンブリ2700の上に置き、近位アンカー・リテーナ2200の近位ねじ部2204上に係合させる。伸延ハンドル2604および伸延ロック2608は近位アンカー・リテーナ2200の近位ねじ部2204に沿って移動するため、伸延ハンドル2604を回転させると、伸延ロック2608のねじ込み端部が遠位に進み、膜挿入器アセンブリ2700が押される。膜挿入器アセンブリ2700は遠位プラグ380と接触し、遠位プラグ380は遠位骨アンカー340と係合し、次いで遠位骨アンカー340は遠位椎体304と係合するので、伸延ハンドル2604を回転させると、近位椎体308と係合している近位骨アンカー344に対して遠位椎体304が移動して椎間板腔312を広げる。] [0102] 1610−近位アンカー・リテーナ2200を静止状態に保持すると(おそらくリテーナ安定器2004によって)、伸延ハンドル2604が回り、伸延を生じさせる。使用されるねじ切りに応じて、これは、360度回転する毎に約2ミリメートルの伸延を生じ得る。一組の段部が、近位アンカー・リテーナ2200の移動距離を固定された最大伸延に制限するが、これは、約15ミリメートルとすることができる。 C.5補綴用髄核物質の注入 図23は、注入アセンブリ2900を例示している。] 図23 [0103] 1616−二室容器2908を注入ディスペンサ2904に取り付けることによって、補綴用髄核物質464用の送達ツールを組み立て始める。キャップ(図示せず)を二室容器2908から取り外し、プランジャを注入ディスペンサ内に送り込み、少量の物質を分注し、二室容器2908から空気をパージする。] [0104] 1622−静的混合先端部2912を膜挿入器アセンブリ2700の近位端2704にねじ込む。静的混合先端部2912が、適当な雄ねじに合わなかった場合、雄ねじを加えるように静的混合先端部2912を修正するとよい。] [0105] 1628−注入ディスペンサ2904を二室容器2908とともに静的混合先端部2912に取り付ける。 1634−注入物質が蛍光透視鏡に対し不透明であるときにライブ蛍光透視撮像法の下で補綴用髄核物質464を注入する。(この場合、補綴用髄核物質464はシリコーンである。)膜挿入器アセンブリ2700の近位端2704と換気口2738(図21を参照)との間のチャネル内の空気は、排出される。換気口2738と1つまたは複数のポート2766からなる一組のポートとの間に少量の空気がある場合、この空気はおそらく最も内側の膜450に捕捉される。空気は、圧縮され、補綴用髄核348の機能性に影響を及ぼさない。注入補綴用髄核物質464の圧力により、キャビティ内の一組の膜を膨張させることができる。任意選択により、この方法では、圧力計を使用し、注入圧力が指定目標圧力に達するまで最も内側の膜450に充填する。用途によっては、3.515から14.061kg/cm2(1平方インチ当たり50から200ポンド(PSI))、多くの場合、5.976から7.031kg/cm2(1平方インチ85から100ポンド)の範囲内の注入圧力が適している場合がある。] 図21 [0106] 1640−補綴用髄核物質464を非流動性に変化させる。補綴用髄核物質464を流動性から非流動性に変える方法は、使用される補綴の種類を条件とする。 1646−膜挿入器アセンブリ2700の近位端2704のところで雌ねじ2734から補綴用髄核物質464に対する注入アセンブリ2900の係合を外す。] [0107] 1652−伸延ハンドル2604および伸延ロック2608を近位アンカー・リテーナ2200の近位ねじ部2204との係合から外す。 C.6膜挿入器アセンブリの取り外し 図24は、ねじ切りチューブ取り外しシャフト2808を近位方向に送ってチューブ取り外しシャフト2808と係合している膜挿入器アセンブリ2700を近位方向に引っ張りながら、近位アンカー・リテーナ2200の近位端を押すチューブ取り外し把持部2812を含むチューブ取り外しハンドル2804を備えるチューブ取り外しアセンブリ2800を示している。] 図24 [0108] 1658−チューブ取り外し把持部2812内の雌ねじをチューブ取り外しシャフト2808上のねじ山と係合させる。 1664−チューブ取り外しシャフト2808の遠位端上の雄ねじを膜挿入器アセンブリ2700の近位端上の雌ねじと係合させる。] [0109] 1670−チューブ取り外し把持部2812をチューブ取り外しアセンブリ2800のねじ切りチューブ取り外しシャフト2808に関して回転し、チューブ取り外し把持部2812の遠位端2816を近位骨アンカー344の方へ移動させる。チューブ取り外し把持部2812の遠位端2816が近位アンカー・リテーナ2200のねじ切り近位端2204と接触したときに、さらに回転させると、膜挿入器アセンブリ2700の遠位端2708が近位骨アンカー344内に引き込まれる。2つの場所で最も内側の膜450のシリコーンを破るのにかなりの大きさの力が必要になることに留意されたい。具体的には、ボタン・ボルト2720によって適所に保持されるリテーナ・リング2716によって固定された最も内側の膜450の開いている遠位端および最も内側の膜450の開いている近位端は、最も内側の膜2758に対する近位チャネルにおける伸延先端部2750と伸延シャフト・アダプタ2730の遠位端2742との間に捕捉される。ねじ山を使用して膜挿入器アセンブリ2700を近位骨アンカー344内に引き込むと、徐々に遅くなり、また引き込みは制御される。膜挿入器アセンブリ2700から最も内側の膜450を裂くか、または取り除くためにかなりの力を必要とするため、単純に膜挿入器アセンブリ2700を引き、この同じレベルの制御を実現することは困難であろう。] [0110] 1676−膜挿入器アセンブリ2700に最も内側の膜450がなくなったら、膜挿入器アセンブリ2700および係合チューブ取り外しアセンブリ2800を取り外す。 C.7近位アンカー・リテーナの取り外し 関連する構成要素およびその相互関係が上で述べられているため、この操作を視覚化するのに新しい図は必要ない。] [0111] 1682−近位アンカー・ドライバ2400の近位アンカー・ドライバ部2404を近位アンカー・リテーナ2200に通して戻し、近位骨アンカー344を六角形の先端部と係合させ、近位アンカー・リテーナ2200の取り外しを容易にする。] [0112] 1688−挿入近位アンカー・ドライバ2400で近位骨アンカー344を静止状態に保持して、リテーナ安定器2004を使用して近位アンカー・リテーナ2200を反時計回りに回して、近位骨アンカー344から近位アンカー・リテーナ2200を外す。近位アンカー・リテーナ2200を近位アンカー・ドライバ2400と一緒に取り外す。これは、近位端が両方とも本体部の外側にあるときに両方の近位端を単に把持することによって実行される。 C.8近位プラグの挿入 図25は、2つの骨アンカー340および344ならびに近位プラグ420の遠位部432の斜視図である。ハンドル2850、ドライバ・シャフト2854、および保持チューブ(ここには示されていない)用のキャップ2858が、図25に含まれている。] 図25 [0113] 1694−近位プラグ420をドライバ・シャフト2854の六角形の先端部に置く。 1700−保持チューブの遠位端をハンドル2850およびドライバ・シャフト2854に通し、近位プラグ420の近位端内の雌ねじ440内にねじ込んで、近位プラグ420をドライバ・シャフト2854に固定する。] [0114] 1706−近位プラグ420およびドライバ・シャフト2854を交換用カニューレ704に通して、近位骨アンカー344内に挿入し、近位プラグ420の遠位部432が、すでに注入されている補綴用髄核物質464(図25には示されていない)と接触するようにする。遠位部432がすでに注入されている補綴用髄核物質464に接近すると、これは、最初に、最も外側の膜460の近位部または最も内側の膜450の近位端に当たる可能性がある(膜挿入器アセンブリ2700が取り外されたときに(破れたときではなく)最も内側の膜450の近位端が膜挿入器アセンブリ2700から緩んでいる)。近位プラグ420の遠位部432が空隙436内に移動されると、最も外側の膜460の開いている近位端462または最も内側の膜450の近位端におけるシリコーン・チューブが押し上げられ、場合によっては、反転されて、注入補綴用髄核物質(図3の要素464)内の空隙436(図3を参照)内に入る。図3は、近位プラグ420の遠位部432の外側とおおよそ同じ形状であるものとして空隙436を示している。これは、図面を描く際に使用されるモデルのアーチファクトである。空隙436の実際の形状は、空隙436が上述の膜挿入器アセンブリ2700の幾何学的形状に基づいて形成されるため不規則な形状になりがちである。] 図25 図3 [0115] 1712−近位骨アンカー344が前進していないことを確認しながら(近位アンカー・リテーナ2200が取り外されており、近位骨アンカー344を回転しないように抑える骨の抵抗を超えるものが何もないため、蛍光透視鏡を使用する)、近位プラグ420上の雄ねじ424にトルクを加えて近位骨アンカー344上の雌ねじ416に近位プラグ420上の雄ねじ424を嵌める。] [0116] 1718−遠位部432が最も内側の膜450内の補綴用髄核物質464の空隙436を実質的に埋めるまで近位プラグ420をねじ込み続ける。 1724−近位プラグ・リテーナ・チューブ上のキャップ2858を反時計回りに回して、近位プラグ420をドライバ・シャフト2854から解放し、ドライバ・シャフト2854を交換用カニューレ704から取り外す。] [0117] 1730−蛍光透視で工程の完了を確認し、アクセス・チャネルから固定ワイヤとともに交換用カニューレ704を取り外す。 1736−アクセス・チャネル212を閉じる。 (最も外側の膜の詳細) 図26は、最も外側の膜460として使用するために形成された織布膜の縦断面図である。この織布膜は、最も外側の膜460が所望の構成形状に予備形成されるように3次元形状に織ることができる織機上で作製される。一対の生体適合性ポリエステル糸を使用するとよい。例えば、PET(ポリエチレン・テレフタレート)で作られた糸を使用できる。例えば、ただし、これに限定しないが、使用できる二糸組合せの例は、1/20/18/0 PETBT(1プライ、1プライ当たり20デニール、1プライ当たり18本の長繊維、原材料中で撚り0、ポリエチレン・テレフタレート、光輝面)、および1/40/27/0 PET SD(1プライ、1プライ当たり40デニール、1プライ当たり27本の長繊維、原材料中で撚り0、ポリエチレン・テレフタレート、半つや消し面)である。] 図26 [0118] 最も外側の膜460は、3つの領域と考えることができる。最も近位にある領域は、開いている近位端462から椎間板部分472までの入口端468である。椎間板部分472は、実質的に所定の用途に合わせて拡大された補綴用髄核348の形状となるように形成される。たびたび、椎間板部分472は、椎間板物質を除去することによって形成される腔の予想最大寸法より大きな寸法となる。いくつかの実装における織布膜は、コンプライアンス性の高い最も内側の膜450に対するセミコンプライアント制限となることを意図されているため、織布膜は、最も外側の膜460の表面積を大きく増やすのには適合していない。最も内側の膜450が注入補綴用髄核物質464の膨張圧力とともに膨張するときに、(主に、またはもっぱら)髄核物質を広げるか、または展開することによって最も外側の膜460の体積が増大する。織布材料は、多くの場合、織目の範囲内で繊維が向きを変えるとある程度膨張することができるが、織布材料は、繊維が予想される荷重下で伸長作用を受ける可能性がなければ荷重下でたわむ(弾性伸長または塑性伸長)大きな能力を持つことはあり得そうにない。] [0119] 非コンプライアンス性の外膜460を備えることに価値があるということは、図27および図28の概念図に例示されている。図27は、単一のコンプライアンス性のある膜514を使用する補綴用髄核510の一部の断面を示している。コンプライアンス性のある膜514は、残留髄核518の形状に従うが、線維輪522の間隙526の外の補綴用髄核の出っ張り530から外へ膨れ出る。補綴用髄核出っ張り530は、脱出した椎間板から結果として生じるものに類似の望ましくない結果を迎える可能性がある。] 図27 図28 [0120] 対照的に、図28は、コンプライアンス性のある最も内側の膜450および制限を受けないコンプライアンス性のある膜からの補綴用髄核出っ張り530の代わりに、線維輪522内の間隙526から外への穏やかな突起部554があるように最も内側の膜450のコンプライアンス性を制限するセミコンプライアントである最も外側の膜460とともに補綴用髄核550を示している。脊椎運動分節に荷重をかけているときに椎間板構造に荷重を伝達するのを妨げることなくコンプライアンス性の高い最も内側の膜450を制限する本開示の範囲内で説明されているような最も外側の膜460を有することは有利な場合がある。] 図28 [0121] 例えば、織物は、2.54cm当たり約47ピック(1インチ当たり47ピック)とすることができる。ここでもまた、例えば、織物は、厚さ0.127mm程度とすることができる。スケール感を図26に与えるために一組の寸法が用意されている。これらの寸法は、必要な髄核348の予想される寸法に応じて調節される必要がある場合があることは理解される。例えば、大柄な患者は、小柄な患者に比べて椎間板腔が広く、また椎間板腔は頭側の方の運動分節では小さくなる傾向がある。入口端468の長さ(寸法F)は、約75から95ミリメートルの範囲、多くの場合、約80から90ミリメートルの範囲内とすることができる。直径(寸法B)は、約10から13ミリメートルの範囲、多くの場合、約11から12ミリメートルの範囲内とすることができる。] 図26 [0122] 椎間板部472は、約25から35ミリメートルの範囲、多くの場合、約27から30ミリメートルの範囲の直径(寸法C)および約30から45ミリメートルの範囲、多くの場合、約35から40ミリメートルの範囲の長さ(寸法E)を有することができる。閉じられたキャップ部分476の直径(寸法D)は、約12から15ミリメートルの範囲内、多くの場合、約13から14ミリメートルの範囲内とすることができ、キャップ部分の長さ(寸法G)は、10から13ミリメートルの範囲内、多くの場合、11から12ミリメートルの範囲内とすることができる。 (最も内側の膜の詳細) コンプライアンス性が高く、膨張性が高い膜である最も内側の膜450は、カリフォルニア州カーペネリア(Carpeneria)所在のヌシル・シリコーン・テクノロジ社(Nusil Silicone Technology)から入手できるものなどの、約500%から約1500%まで伸長する、最も好ましくは約1000%伸長することができ、0.889mm(0.035インチ)の壁厚さを有する、シリコーン・ゴムなどの、エラストマー材料で作ることができる。最も内側の膜または最も内側の膜と類似の特性を有する中間膜(後述)として使用するのに適した力学的特性を有する他の生体適合性物質を使用することができる。 D.膜を装填する方法 この方法は、最も外側の膜460および最も内側の膜450に加えて1つまたは複数の中間膜がある場合にわずかに異なるが、最も内側の膜450および最も外側の膜460のみを装填するより基本的な方法1800から始めることは有益である。この方法は、図29にまとめられている。これらの工程を検討するときに、図21および22を参照することが有益であると思われる。] 図21 図29 [0123] 1806−最も内側の膜450として使用される物質で作られたシリコーン・チューブの切断から始める。 1812−伸延先端部2750の最も内側の膜450遠位端の開いている近位端452を近位チャネル2758にスライドさせる。] [0124] 1818−伸延先端部2750のねじ部2754が雌ねじ2734と係合するように伸延先端部2750を伸延シャフト・アダプタ2730にねじ込む。 1824−伸延先端部2750の遠位端越しにリテーナ・リング2716を最も内側の膜2762の遠位ゾーンにスライドさせる。] [0125] 1830−ボタン・ボルト2720を伸延先端部2750上にねじ込んで、リテーナ・リング2716を最も内側の膜2762の遠位ゾーン上に保持し、最も内側の膜450の遠位端454となるものを捕捉する。ボタン・ボルト2720は、組織に傷を付けない先端部として働き、これにより椎間板腔312の伸延時に遠位プラグ380上のボタン・ボルト2720から接触があっても最も外側の膜460を損傷しない。] [0126] 1836−ボタン・ボルト2720の縁に付いている余分なシリコーン・チューブを切り取る。 1842−最も外側の膜460をその送達長から所望の長さになるように切断する。レーザ切断は、好適な結果を得る一方法である。] [0127] 1848−マンドレル上で最も外側の膜460を折り畳む。当業者であれば理解するように、マンドレルは、最も内側の膜450とともに膜挿入器アセンブリ2700の遠位端2708をエミュレートするように寸法を決められ、これにより、最も外側の膜460は、膜挿入器アセンブリ2700の遠位端2708とともに膜挿入器アセンブリ2700の実際の遠位端2708上に外嵌するように折り畳まれる。] [0128] 1854−鞘570(図30の斜視図に示されている)の開いている近位端578を、折り畳まれている最も外側の膜460上に置いて、最も外側の膜460が鞘570によってカバーされるようにする。] 図30 [0129] 1860−炉内で折り畳まれている最も外側の膜460の折り目を熱硬化する。熱処理の時間および温度は、最も外側の膜460に使用される特定の物質に依存する。 1866−鞘570を取り外す。] [0130] 1892−最も外側の膜460の開いている近位端462を伸延先端部2750上にすでに装填されている最も内側の膜450の上に置く。 1998−鞘570が最も外側の膜460の上に置き戻される。] [0131] 1904−膜挿入器アセンブリ2700の滅菌は、膜挿入器アセンブリ2700が完成した後に従来の方法によって実行され得る。 (材料) 遠位骨アンカー340、近位骨アンカー344、遠位プラグ380、および場合によっては、近位プラグ420の近位部は、適切な力学的特性を有する好適な生体適合性材料から作ることができる。Ti6A14Vなどのチタン合金は、適切な選択肢であり得る。 (代替形態および変更形態) (L5/S1とは別の運動分節への送達) 上記の開示を具体的に説明するために、特定の運動分節についての説明を行ってきた。この場合、それはL5/S1運動分節であった。構成要素の寸法は、異なる運動分節に埋め込まれる場合にはわずかに異なることもあるが、上記の開示の内容は、開示をL5/S1運動分節の治療上の処置に限定すると解釈されるべきでない。例えば、限定はしないが、L5/S4運動分節およびL3/L4運動分節を含む他の運動分節は、本開示からの1つまたは複数の教示を使用する脊椎運動保持アセンブリの送達の恩恵を受け得る。 (伸延なし) 当業者であれば、膜挿入ツールを使用して伸延を実行する能力なしで本開示の範囲内で説明されているような、いくつかの組の膜を送達する送達ツールを製作することが可能である。] [0132] 膜の挿入時および補綴用髄核物質の挿入前に手技に伸延が含まれない場合、手技は、遠位骨アンカーまたは近位骨アンカーの埋め込みを必要としないことがある。図31は、この概念を図解する図である。遠位椎骨304(ここでもまた、L5 216)および近位椎骨308(ここでもまた、S1 116)は、椎間板腔312によって隔てられる。補綴用髄核物質464は、最も外側の膜460によって制約されている最も内側の膜450を膨張させる。] 図31 [0133] 一組の雄ねじ5424を備える近位プラグ5420が、アクセス・チャネル212を囲む近位椎骨308の骨の中に直接埋め込まれる。したがって、近位プラグ5420は、近位骨アンカー344内の一組の雌ねじと係合する、機械ねじ山ではなく一組の骨ねじ山を有することができる。近位プラグ5420の送達は、上述の近位プラグ420の送達と似た方法で実行され得る。そのため、一組の雌ねじ5440およびドライバ係合部5428があり、これにより、近位プラグ5420の遠位部5432を、補綴用髄核物質464を注入する方法で残されたどのような空隙(ここでは示されていない)内にも進めることができる。 (一体型近位プラグ) 上述のプラグ(420,5420)は、プラグ内の他の構成要素の上に留置されてプラグ・アセンブリを形成する遠位部(432,5432)を示す。これには、遠位部に異なる物質を使用しながらドライバ部およびさまざまなねじ山に金属または類似の物質を使用できるという利点がある。遠位部(432,5432)は、シリコーン、または注入補綴用髄核物質464と似た力学的特性を有する他の物質で作ることができる。(上記のように、遠位部は、流動性を失った後に注入補綴用髄核物質に比べて硬い物質から作られる可能性がある)。] [0134] この2つの物質による構造には利点があるが、1つの物質のみからプラグを形成することも可能である。したがって、プラグは、全体を金属または類似の物質で作ることが可能である。これは、充填される空隙が比較的小さく、よって、すべての金属プラグの遠位部を囲む補綴用髄核物質が相当量ある場合に、特に興味のあるものとなり得る。] [0135] あるいは、プラグ全体を、おそらく注入補綴用髄核物質414ほどではない、かなり高い弾性率を持つが、トルクの直接的印加に耐え、近位骨アンカー344の雌ねじと係合する十分な力学的特性を持つ物質で作ることが可能である。さらに治療を行うために有用である場合に、ねじ山が近位プラグ420のその後の取り外しに対する逆の操作に役立つため、雄ねじを有するプラグを使用することも可能であるが、近位プラグ420が一組の雄ねじを使用しなければならないわけではない。スナップ式挿入を使用するプラグなど他のプラグ構成も使用することが可能である。 (中間膜) 上記の例では、最も外側の膜460のすぐ隣の最も内側の膜450を使用しているが、本開示は、最もの内側の膜450と最も外側の膜460との間に配置される1つまたは複数の中間膜を使用する補綴用髄核に適用することも可能である。] [0136] したがって、補綴用髄核では、最も内側の膜450、コンプライアンス性の高い中間膜、および最も外側の膜460を使用することが可能である。この組合せは、補綴用髄核物質464の注入によって膨張し、最も外側の膜460によって制限される2つの内側の膜を有することになる。この組合せの考えられる1つの利点は、補綴用髄核物質464の挿入に反応する2つの内側の膜の冗長性である。したがって、何らかの理由で、1つの膜が損なわれて、補綴用髄核物質464を収納しなくなり、また設計通りに膨張しなくなった場合、第2の内側の膜が膨張する。この概念は、2つまたはそれ以上のコンプライアンス性の高い中間膜を備えるように拡張することも可能である。この一組の内側の膜および送達デバイスは、同じ場所で、同じ方法により内側の膜の開いている端部と係合するように構成することが可能である。あるいは、いくつかの内側の膜を他の膜よりも長くし、送達デバイスの異なる部分と係合させることもできる。] [0137] 他の組合せは、セミコンプライアントの中間膜または実質的に2つの外側の膜によって囲まれている最も内側の膜450となる。最も内側の膜450は、注入補綴用髄核物質464からの圧力下で膨張し、2つの外側の膜による膨れを妨げるようにその膨張に関して制限される。2つの外側の膜に対する繊維模様は、適宜、膨張圧力に応じた2つの外側の膜の力学的特性が同じにならず互いに補完し合うように異なる方向に配向することができる。この配置構成は、線維輪254の動作を補綴用髄核がエミュレートするのを補助するようなものとすることが可能である。この概念は、複数のセミコンプライアントの中間膜を備えるように拡張することも可能である。] [0138] 当業者であれば、複数のコンプライアンス性を有する内側の膜および複数のセミコンプライアントの外側の膜を有する補綴用髄核を形成することが可能であることを理解するであろう。 (吸収性膜) 補綴用髄核に対する一組の膜は、注入された流動性補綴用髄核物質464の境界を形成する。この注入物質が流動性を失うまで十分に変化した後、膜の必要性は減じる(特に、無傷の線維輪を有する患者の場合)。したがって、本開示は、吸収性を有する1つまたは複数の膜の使用を含むように拡張することができる。 (最も外側の膜に使用する他の物質) 上述の織布膜に加えて、セミコンプライアントの外側の膜460(ジャケットまたは外側ジャケットとも称する)に対する代替形態もある。最も内側の膜450の膨れを制限するために、編組構造を使用することができる。編組構造は、ある種の織物のように、補綴用髄核物質464の流動性状態に関して浸透性を有していてもよいが、それは、最も内側の膜450が補綴用髄核物質464に関して浸透性を有しないため問題にならない。他の代替形態は、編まれた材料を使用するものである。織られた材料、編組された材料、または編まれた材料に加えて、さまざまな不織布材料を使用することができる。不織布は、化学薬品または加熱デバイスの作用を通じて自己接着する、または樹脂性物質を使って接着する繊維で作られた一連の材料を覆う。] [0139] PETなどの生体適合性ポリマーで作られたフィルムを使用して、セミコンプライアントの最も外側の膜460を形成することができる。PETは、二軸延伸ポリエチレン・テレフタレートであってよい。PETフィルムの厚さは、0.0127から0.076mm(0.0005から0.003インチ)までの厚さ範囲としてよい。当業者に知られている他の方法および物質は、所望の構成に予備形成されたセミコンプライアントの膜の機能を果たさせるように構成することができる。 (被覆膜) 補綴用髄核デバイスで使用する他の膜は、被覆膜(または被覆ジャケット)である。被覆膜用の基礎材料は、上述の最も外側の膜460(織る方法、編組する方法、編む方法、または不織の方法によって作られるある種の膜などの流動性ある補綴用髄核物質に対する浸透性を有する膜を含む)に類似しているものとしてよく、被覆を膜に施すことによって流動性のある補綴用髄核物質464に対し不浸透性にすることができる。この被覆は、当技術分野で知られている多数の応用方法のうちの1つを使用して施すことができる。これらの方法は、被覆、ナイフ・コーティング、噴霧、浸漬、鋳造、ブラッシング、グラビア、またはロール塗布、または当技術分野で知られている他の技術を含む。] [0140] 被覆は、基礎材料の内面、外面、またはその両方の表面に施すことができる。使用される被覆および基礎材料に応じて、被覆は、もっぱら基礎材料の表面上に配置されるのではなく、繊維内に埋め込まれることになる可能性が高い。] [0141] 被覆は、補綴用髄核の形成時に流動性物質を収納するために使用できる十分な、補綴用髄核物質464に対する不浸透性を基礎材料に持たせる。被覆は、流体に対する不浸透性も基礎材料に持たせることができ、したがって、配置された補綴用髄核インプラントにおける被覆膜上への流体の侵入を制限することができる。被覆は、基礎材料に均一に接着する能力およびひび割れを起こしたり、または流動性のある補綴用髄核物質464の移動を妨げる障壁を何らかの形で損なったりすることなく、折り畳み状態からの広がりもしくは被覆膜内の予想される膨張を受ける能力に基づいて選択できる。特定のポリマー繊維で作られた基礎材料を使用したときに、同じポリマーの少なくとも一部を含む被覆を使用して、被覆と基礎層との間の相互作用を促進することを補助することが望ましいと考えられる。] [0142] あるいは、シリコーン、ポリウレタン、または他のエラストマーを被覆材料として使用することが可能である。 膜の力学的特性は、補綴用髄核物質464に対する構造的支持を形成し、補綴用髄核に高コンプライアンス性を持たせず、セミコンプライアントにし、これにより、補綴用髄核は、線維輪254の開口部から膨れ出ることがなくなり、軽い突出に制限されることになる。] [0143] 被覆膜は、より厚くなり、椎間板腔312内へ送達しようとして小さな構成形状に折り畳むことが難しくなることがある。したがって、被覆膜の使用は、近位骨アンカー(図2〜4の要素344など)を留置しない、よって、椎間板腔312へのアクセスを近位骨アンカー344内のチャネルに限定しない手技ではより興味深い場合がある。近位骨アンカー344が、軸方向ボア内に埋め込まれない場合、被覆膜を備える膜挿入ツールを軸方向ボアの全径に近づけるとよい。同様に、被覆膜は、横方向アクセスから椎間板腔312に被覆膜を送達するときに興味深い選択肢となり得る。] 図2 図3 図4 [0144] 被覆膜は、単一膜として使用することができるか、または注入補綴用髄核物質464の注入圧力に応じて膨張する最も内側の膜450を含む一連の膜のうちの最も外側の膜として使用することができる。 (連続送達) 本開示は、複数の膜の同時送達および配置に主眼を置いているが、当業者であれば、膜を連続的に送達することが可能であることを理解することができる。連続送達は、最も外側の膜460から始まり、内側方向に移動し、最も内側の膜450および注入補綴用髄核物質464で膨張させられるコンプライアンス性の高い中間膜で終わる。] [0145] 最も外側の膜460は、最も外側の膜460が十分に非浸透性であれば(フィルムまたは被覆膜を使用した場合のように)流体またはガスの注入によってほぼ最終的な形状にまで拡張することができる。あるいは、最も外側の膜460は、その後萎んで取り除かれるバルーンの膨張を通じてほぼ最終的な形状にまで拡張することも可能である。] [0146] 最も外側の膜460は、1つまたは複数の中間セミコンプライアント膜が拡張されるのと同時にほぼ最終的な形状にまで拡張することができる。 いくつかの場合において、その後のより内側の膜の送達が始めの方の膜の中心内で確実に開始することができ、内側の膜の膨張がより外側の膜を膨張させる働きをするため、最も外側の膜460またはセミコンプライアント中間膜は、膜を部分的に膨張させるために特定の方法を必要としないものとしてよい。 (横方向送達) 本開示の教示は、もっぱら経仙骨的送達経路に頼るということのないシステムで実装され得る。したがって、多層膜は、椎間板腔312への横方向アクセスを使用して埋め込むことができる。 (保持のための代替形態) 膜は、リングの下で、また挿入ツールにおいてその目的のために形成されたチャネル内で膜材料をトラップするレーザ溶接保持リングを使用して挿入ツールに保持することができる。最もの内側の膜450は、接続が意図された挿入圧力の下に置かれる膜に使用するのに適しているならば、接着剤または当技術分野で知られている他の方法によって送達ツールに接続することが可能である。 (キット) 外科医の便宜のために、手技用の構成要素の集合体を1つのキットにまとめることができる。キットに上記のすべての構成要素を詰め込むことも可能であるが、ほとんどの場合において、ドリル、拡張器、および注入ディスペンサなどの再利用可能な構成要素および身体に埋め込まれるか、または1回の手技にだけ使用される構成要素とが区別される。] [0147] キットは、援用されている出願および特許においてさらに詳しく説明されている構成要素を含むアクセス・チャネルを用意するために使用される使い捨て型の構成要素を備えることもできる。これらのアクセス・チャネル用意構成要素としては、ガイド・ピン導入器、ガイド・ピン・ハンドル、探り針、エクステンション・ピン、および近位椎体と遠位椎体のドリルあけ工程に使用される拡張器鞘が挙げられる。] [0148] キットは、椎間板腔を用意するための使い捨て型の構成要素を備えることもできる。これらの構成要素は、好ましくは2つの隣接する椎骨の終板への過度の摩耗を引き起こすことなく髄核を取り除くための一組のカッタを含む。これらのカッタは、異なる行程を持つものとしてよく、また、アクセス・チャネルに対して異なる角度をなす椎間板腔内に配置されるときに設定することができる。キット内には単一タイプの複数のカッタがあり得るが、ただし、そのカッタ・タイプが広範に使用されることが予想される場合である。例えば、キットは、4つの異なるカッタを有することができるけれども、キットは、4つより少ない、あるいは4つより多いカッタを有することも可能である。椎間板腔を用意するための使い捨て型の構成要素は、一組の組織摘出器を備えることができる。例えば、キットは、半ダース程度の組織摘出器を有することもあり得る。] [0149] 補綴用髄核物質キットは、注入器ディスペンサ内に嵌合する補綴用髄核物質のカートリッジを備えることも可能であり、また十分な量の選択された補綴用髄核物質を有する。補綴用髄核物質キットは、静止混合先端部を備えることができる。補綴用髄核物質が、静的混合先端部を必要としない場合、カートリッジの先端部に雄ねじを切り、膜挿入器アセンブリ2700の近位端と係合するようにするとよい。しかしながら、上記の例では、デュアル・カートリッジを使用しており、いくつかの補綴用髄核物質は、カートリッジを1つだけ必要とするか(したがって、静的混合先端部を必要としないものとしてよい)、または2つより多いカートリッジを備えることもできる。] [0150] インプラント構成要素キットは、2つ以上の膜からなる一組の膜を事前装填された、膜挿入器アセンブリ2700を備えることができる。膜挿入器アセンブリは、膜を保護するための鞘を備えることができる。手技において近位骨アンカーを使用する場合、キットに、近位骨アンカーを備えることができる。キットは、近位プラグを備えることができる。しかしながら、椎間板腔の厚さの違いに対応できるようにプラグ長の異なるさまざまな近位プラグを使用するシステムでは、単一のキットに異なる長さの複数の異なる近位プラグを用意するのではなく他のキット構成要素とは無関係にプラグを用意することができる。] [0151] 遠位骨アンカーが手技で使用される場合、インプラント・キットに、遠位骨アンカーを備え、またキットに、遠位プラグを備えることができる。いくつかの手技では、遠位骨アンカーおよび遠位プラグを使用せずに、近位骨アンカーおよび近位プラグを使用することができる。] [0152] インプラント構成要素キットは、運動分節のいくつかの寸法に合わせた専用のものとすることができる。したがって、大柄な患者用のL5/S1キットには、大きな近位骨アンカーおよび遠位骨アンカー(長い)を入れ、小さなL5/S1運動分節を持つ患者用のL5/S1キットに比べて、長い近位プラグとともに大きな椎間板腔に適合させた膜を使用することができる。頭側に近い運動分節用のキットは、これらの運動分節がL5/S1運動分節に比べて小さい傾向があるので適宜調節される。] [0153] 手技において複数の膜ではなく単一被覆膜を使用する場合、単一被覆膜を送達するように膜挿入器が適合され、インプラント・キットはそれに応じて調節される。 手技において連続的に挿入される一連の膜を使用する場合、1つだけではなく一連の膜挿入器アセンブリがあり、インプラント・キットはそれに応じて調節される。] [0154] 手技において骨アンカーが使用されなかった場合、インプラント・キットは関連する(1つまたは複数の)膜挿入器アセンブリおよび近位プラグに限定される。 そこで、手技に必要なさまざまな品目を、使い捨て型アクセス・チャネル・プレパレーション・キット、使い捨て型椎間板腔プレパレーション・キット、補綴用髄核物質キット、およびインプラント構成要素キット(近位プラグを備えるもの、または近位プラグを備えないもの)の4つの専用キットに分けることができる。4つの専用キットを組み合わせた1つのキットを含む4つの専用キットの組合せを有するキットを用意することができる。] [0155] 当業者であれば、上記の代替実装のいくつかは、普遍的に相互排他的であるわけではなく、またいくつかの場合において、上述の変更形態のうちの2つまたはそれ以上の変更形態の態様を採用する追加実装が形成され得ることを理解するであろう。同様に、本開示は、本開示のさまざまな教示の理解を促すために構成された特定の例または特定の実施形態に限定されない。さらに、以下の特許請求の範囲は、当業者に知られるような本明細書で説明されている構成要素に対する変更形態、修正形態、および置換形態に及ぶ。] 実施例 [0156] 特許請求されている発明の範囲の法律上の制限は、以下に述べる、法律上の均等物に及ぶように拡大される、許容される請求項において規定される。]
权利要求:
請求項1 脊椎運動分節内に留置するための多層膜軸方向インプラント・アセンブリであって、より尾側の椎骨に固定されるねじ切り要素と、補綴用髄核物質が圧力下で配置されるときに膨張するように適合された最も内側の膜であって、補綴用髄核物質送達器具と解放可能な形で係合するように構成された近位端開口部を有する最も内側の膜と、前記最も内側の膜と異なる、該最も内側の膜を囲む、該最も内側の膜が膨張すると広がる、予備形成された最も外側の膜とを備える多層膜軸方向インプラント・アセンブリ。 請求項2 前記最も内側の膜と前記最も外側の膜との間に少なくとも1つの中間膜を有する、少なくとも3つの膜がある請求項1に記載の多層膜軸方向インプラント・アセンブリ。 請求項3 前記最も内側の膜が膨張して、少なくとも部分的に脱核された椎間板腔の少なくとも一部分に対する実質的なコンプライアンス性を有する形状を形成する請求項1に記載の多層膜軸方向インプラント・アセンブリ。 請求項4 前記最も外側の膜は、配置時に前記最も内側の膜を保護するように適合されている請求項1に記載の多層膜軸方向インプラント・アセンブリ。 請求項5 前記最も外側の膜は、前記最も内側の膜の頭側の端部の開口部を覆うように適合されている請求項1に記載の多層膜軸方向インプラント・アセンブリ。 請求項6 前記最も外側の膜は、線維輪内の亀裂から膨れ出る状況を低減するために前記最も内側の膨張可能な膜の膨張を制限するように構成されている請求項1に記載の多層膜軸方向インプラント・アセンブリ。 請求項7 前記最も外側の膜は、織物からなる請求項1に記載の多層膜軸方向インプラント・アセンブリ。 請求項8 前記最も外側の膜は、編組された物質からなる請求項1に記載の多層膜軸方向インプラント・アセンブリ。 請求項9 前記最も外側の膜は、編まれた物質からなる請求項1に記載の多層膜軸方向インプラント・アセンブリ。 請求項10 前記最も外側の膜は、不織布材料からなる請求項1に記載の多層膜軸方向インプラント・アセンブリ。 請求項11 前記最も外側の膜は、前記最も内側の膜の半分未満の弾性率を有する生体適合性ポリマー・フィルムからなる請求項1に記載の多層膜軸方向インプラント・アセンブリ。 請求項12 前記最も外側の膜は、ポリウレタンからなる請求項11に記載の多層膜軸方向インプラント・アセンブリ。 請求項13 前記最も外側の膜は、ポリエステル・フィルムからなる請求項11に記載の多層膜軸方向インプラント・アセンブリ。 請求項14 前記最も外側の膜は、椎間板腔内に挿入できるように折り畳まれる請求項1に記載の多層膜軸方向インプラント・アセンブリ。 請求項15 前記最も内側の膜は第1の物質からなり、前記最も外側の膜は第2の物質からなり、前記第1の物質の膨張能力は、所定の応力レベルでの前記第2の物質の膨張能力の2倍以上である請求項1に記載の多層膜軸方向インプラント・アセンブリ。 請求項16 前記最も外側の膜は、該最も外側の膜の流体に対する浸透性を低減する物質で被覆される請求項1に記載の多層膜軸方向インプラント・アセンブリ。 請求項17 プラグをさらに備え、該プラグは、ドライバ先端部を受け入れるためのドライバ係合部を有する近位端と、前記補綴用髄核物質を注入して前記最も内側の膜を膨張させるために使用される送達器具を取り外すときに形成される空隙を充填する形状を有する遠位先端部とからなる請求項1に記載の多層膜軸方向インプラント・アセンブリ。 請求項18 前記プラグの遠位先端部は、前記注入補綴用髄核物質が流動性を持たなくなった後に該注入補綴用髄核物質よりも硬くなる物質で作られる請求項17に記載の多層膜軸方向インプラント・アセンブリ。 請求項19 前記プラグの遠位端は、金属で作られる請求項17に記載の多層膜軸方向インプラント・アセンブリ。 請求項20 前記近位プラグは、前記ねじ切り要素の一組の雌ねじと係合するように適合された一組の雄ねじを有する請求項17に記載の脊椎インプラント・アセンブリ。 請求項21 前記ねじ切り要素は、該ねじ切り要素の近位端でアクセス可能な一組の雌ねじを有し、これにより、前記ねじ切り要素は、雄ねじが切られているチューブと係合し、前記ねじ切り要素が脊椎インプラント・アセンブリ内の1つの構成要素に力を加えるときに頭側/尾側軸に沿って誤って移動しないように保持され得る請求項1に記載の脊椎インプラント・アセンブリ。 請求項22 頭側椎骨と該頭側椎骨に隣接して配置され、該頭側椎骨に対し尾側にある尾側椎骨との間の椎間板腔内に少なくとも2つの膜を有する、補綴用髄核であって、前記運動分節内のボアを通して配置される器具を通じて圧力下で送達される補綴用髄核物質と、送達時に前記補綴用髄核物質によって加えられる圧力によって膨張させられる最も内側の膜と、前記最も内側の膜および補綴用髄核物質を囲む最も外側の膜とからなる補綴用髄核。 請求項23 前記最もの内側の膜と前記最も外側の膜との間に配置される少なくとも1つの中間膜を有する請求項22に記載の補綴用髄核。 請求項24 前記最もの内側の膜に隣接する中間膜は、送達時に前記補綴用髄核物質によって加えられる圧力により膨張する膨張可能な膜である請求項23に記載の補綴用髄核。 請求項25 前記最もの外側の膜に隣接する中間膜は、前記最も内側の膜を膨張させるために補綴用髄核物質が圧力下で送達されるときに、表面積の著しい増大を受けない請求項23に記載の補綴用髄核。 請求項26 前記最も内側の膜を膨張させるために補綴用髄核物質が圧力下で送達されるときに、表面積の著しい増大を受けなかった少なくとも1つの膜からなる一組の膜によって囲まれている、少なくとも1つの膨張可能な膜からなる一組の膜がある請求項23に記載の補綴用髄核。 請求項27 少なくとも1つの膨張可能な膜からなる前記一組の膜は、同じ材料特性を有するように構成された複数の膨張可能な膜からなる請求項26に記載の補綴用髄核。 請求項28 前記最も外側の膜は前記最も内側の膜の膨張を制限して、線維輪内の開口部から補綴用髄核が膨れ出るのを制限する請求項22に記載の補綴用髄核。 請求項29 前記最も外側の膜は、前記補綴用髄核の意図された最終形状に近い形状を有するように構成され、補綴用髄核物質の送達時に開く請求項22に記載の補綴用髄核。 請求項30 前記最も外側の膜は、前記補綴用髄核の意図された最終形状に近いが、該補綴用髄核の予想される最終寸法より大きい寸法の形状を有するように構成され、これにより前記最も外側の膜は、前記椎間板腔内の表面に適合することに干渉することなく前記椎間板腔から外へ膨れ出るのを制限する請求項29に記載の補綴用髄核。 請求項31 前記最も外側の膜は、表面積の実質的増大を伴わずに前記補綴用髄核物質の送達時に広げられる請求項29に記載の補綴用髄核。 請求項32 前記最も外側の膜は、織物である請求項23に記載の補綴用髄核。 請求項33 前記最も外側の膜は、編布からなる請求項23に記載の補綴用髄核。 請求項34 前記最も外側の膜は、不織布材料からなる請求項23に記載の補綴用髄核。 請求項35 前記最も外側の膜は、編組構成からなる請求項23に記載の補綴用髄核。 請求項36 前記最も内側の膜は第1の弾性率を有し、前記最も外側の膜は、前記第1の弾性率の半分未満の第2の弾性率を有する生体適合性ポリマー・フィルムからなる請求項23に記載の補綴用髄核。 請求項37 前記最も内側の膜および前記最も外側の膜はそれぞれ、前記補綴用髄核物質の送達後に前記補綴用髄核の近位側から器具を引き出すことを可能にする少なくとも1つの開放端を有する請求項23に記載の補綴用髄核。 請求項38 前記補綴用髄核は、前記補綴用髄核の近位端から器具を引き出した後に前記補綴用髄核物質中に残されている空隙を少なくとも部分的に充填するプラグを備える請求項37に記載の補綴用髄核。 請求項39 前記プラグの遠位先端部は、前記補綴用髄核物質が流動性を失った後に該補綴用髄核物質よりも硬くなるように構成される請求項38に記載の補綴用髄核。 請求項40 前記プラグは、プラグ・アセンブリであり、該プラグ・アセンブリは、前記尾椎に留置されているねじ棒の一組の雌ねじと係合するねじ部材を備える請求項38に記載の補綴用髄核。 請求項41 前記プラグは、該プラグを適所に保持する雄ねじを有するねじ部の一体延長部である請求項38に記載の補綴用髄核。 請求項42 前記ねじ部は、エラストマー材料で作られている請求項41に記載の補綴用髄核。 請求項43 前記プラグは、金属からなる請求項41に記載の補綴用髄核。 請求項44 前記プラグは、椎骨内のボアに固定されるねじ部を備えるプラグ・アセンブリの一部である請求項38に記載の補綴用髄核。 請求項45 前記補綴用髄核物質は、圧力下で最も内側の膜内に流れ込み、次いで、流動性を失う請求項23に記載の補綴用髄核。 請求項46 補綴用髄核とともに脊椎インプラント・アセンブリをイン・シチュで配置する際に使用する膜挿入アセンブリであって、前記膜挿入アセンブリの一部を囲む最も内側の膜であって、該最も内側の膜の遠位端が膜挿入アセンブリに保持され、該最も内側の膜の近位端が膜挿入アセンブリに保持され、これにより、補綴用髄核物質が圧力下で膜挿入アセンブリの長手方向中心線に沿って内腔内に供給され、該最も内側の膜の保持される遠位端と該最も内側の膜の保持される近位端との間に配置されている少なくとも1つのポートからなる一組のポートを出たときに該最も内側の膜が膨張する、最も内側の膜と、前記保持される最も内側の膜を覆って、膜挿入アセンブリの遠位端をカバーする、最も内側の膜と異なる最も外側の膜であって、該最も外側の膜の開放近位端が膜挿入アセンブリを囲む、最も外側の膜とを備える膜挿入アセンブリ。 請求項47 前記膜挿入アセンブリが押すと隣接する椎骨の対のより頭側と隣接する椎骨の対のより尾側の椎骨との間に伸延を引き起こすように、遠位方向に該膜挿入アセンブリを押す伸延力を受けるためのフランジを前記膜挿入アセンブリの近位端の近くに備える請求項46に記載の膜挿入アセンブリ。 請求項48 膜リテーナ用鞘をさらに備え、該膜リテーナ鞘は前記最も外側の膜の外部にあり、該最も外側の膜との締まり嵌めを介して膜挿入アセンブリに保持され、前記膜リテーナ鞘の遠位端は近位端よりも幅広であり、これにより、前記膜挿入アセンブリが長手方向内腔内を通って前進したときに、該膜挿入アセンブリの遠位端が該膜リテーナ鞘から露出するように、前記膜リテーナ鞘の遠位端がそれ以上前進しないようにブロックされる請求項46に記載の膜挿入アセンブリ。 請求項49 前記最も内側の膜は、第1の物質からなり、前記最も外側の膜は、第2の物質からなり、前記第1の物質の膨張能力は、所定の応力レベルでの前記第2の物質の膨張能力の2倍以上である請求項46に記載の膜挿入アセンブリ。 請求項50 前記最も内側の膜は、第1の物質からなり、前記最も外側の膜は、第2の物質からなり、指定注入圧力における補綴用髄核物質の注入に対する前記第1の物質の挙動として、該第1の物質の表面積を増大し、前記最も外側の膜を広げ、これにより、前記最も内側の膜はその膨張が前記最も外側の膜によって制限される請求項46に記載の膜挿入アセンブリ。 請求項51 前記最も外側の膜は、前記最も内側の膜を支持する請求項50に記載の膜挿入アセンブリ。 請求項52 前記最も外側の膜は、一端で開いている第1のチューブ状部、前記最も外側の膜の一端のみが開くように閉じたキャップで終端する前に、前記第1のチューブ状部からテーパが付けられ、短いチューブ状部へバックテーパが付けられる中間部を有する織物からなる請求項46に記載の膜挿入アセンブリ。 請求項53 前記最も外側の膜は、線維輪を超えて前記最も内側の膜の膨れを制限するように適合される請求項46に記載の膜挿入アセンブリ。 請求項54 経仙骨的チャネルを介して補綴用髄核を椎間板腔に送達するための補綴用髄核送達システムとともに使用するためのキットであって、該キットは、膜挿入アセンブリであって、前記膜挿入アセンブリの一部を囲む最も内側の膜と、該最も内側の膜の遠位端が膜挿入アセンブリに保持され、該最も内側の膜の近位端が膜挿入アセンブリに保持され、これにより、補綴用髄核物質が圧力下で膜挿入アセンブリの長手方向中心線に沿って内腔内に供給され、さらに、該最も内側の膜の保持される遠位端と該最も内側の膜の保持される近位端との間に配置されている少なくとも1つのポートからなる一組のポートを出たときに、該最も内側の膜が膨張することと、前記保持される最も内側の膜を覆い、かつ、前記膜挿入アセンブリの遠位端を覆う、該保持される最も内側の膜と異なる最も外側の膜と、該最も外側の膜の開放近位端が該膜挿入アセンブリを囲むこととを特徴とする膜挿入アセンブリと、近位プラグであって、ドライバ先端部を受け入れるためのドライバ係合部を有する近位端と、前記補綴用髄核物質を注入して前記最も内側の膜を膨張させるために使用される送達器具を取り外すときに形成される空隙を充填する形状を有する遠位先端部とを備える近位プラグとを備える、補綴用髄核送達システムとともに使用するためのキット。 請求項55 前記膨張可能な膜を膨張させるために注入される補綴用髄核物質をさらに含む請求項54に記載の補綴用髄核送達システムとともに使用するためのキット。 請求項56 前記補綴用髄核物質は、2つの構成要素を有し、前記キットは、静的ミキサを備える請求項55に記載の補綴用髄核送達システムとともに使用するためのキット。 請求項57 ドライバ先端部を受け入れるためのドライバ係合部を有する近位端と、前記補綴用髄核物質を注入して前記最も内側の膜を膨張させるために使用される送達器具を取り外すときに形成される空隙を充填する形状を有する遠位先端部とを備える近位プラグを備える請求項54に記載の補綴用髄核送達システムとともに使用するためのキット。 請求項58 前記補綴用髄核を受け入れるために前記椎間板腔に隣接して配置され、前記椎間板腔よりも尾側にある椎骨内に埋め込むためのねじ棒を備え、該ねじ棒はねじ係合を通じて近位プラグを受け入れるように適合されている請求項54に記載の補綴用髄核送達システムとともに使用するためのキット。 請求項59 前記補綴用髄核を受け入れるために前記椎間板腔に隣接して配置され、前記椎間板腔よりも頭側にある椎骨内に埋め込むためのねじ棒を備える請求項58に記載のキット。 請求項60 前記補綴用髄核を受け入れるように椎間板腔を用意するために使用される一組のカッタおよび組織摘出器を備える請求項54に記載の補綴用髄核送達システムとともに使用するためのキット。 請求項61 前記キットは、前記膜挿入アセンブリの送達を行うように経仙骨的アクセス・チャネルを用意する際に使用される使い捨て型の構成要素を備える請求項54に記載の補綴用髄核送達システムとともに使用するためのキット。 請求項62 経仙骨的チャネルを介して補綴用髄核を椎間板腔に送達するための補綴用髄核送達システムとともに使用するためのキットであって、膜挿入アセンブリであって、前記膜挿入アセンブリの一部を囲む最も内側の膜と、該最も内側の膜の遠位端が膜挿入アセンブリに保持され、該最も内側の膜の近位端が膜挿入アセンブリに保持され、これにより、補綴用髄核物質が圧力下で膜挿入アセンブリの長手方向中心線に沿って内腔内に供給され、さらに、該最も内側の膜の保持される遠位端と該最も内側の膜の保持される近位端との間に配置されている少なくとも1つのポートからなる一組のポートを出たときに、該最も内側の膜が膨張することと、前記保持される最も内側の膜を覆い、かつ、前記膜挿入アセンブリの遠位端を覆う、該保持される最も内側の膜と異なる最も外側の膜と、該最も外側の膜の開放近位端が該膜挿入アセンブリを囲むこととを特徴とする膜挿入アセンブリと、前記膨張可能な膜を膨張させるために注入される補綴用髄核物質とを備える補綴用髄核送達システムとともに使用するためのキット。 請求項63 経仙骨的チャネルを介して補綴用髄核を椎間板腔に送達するための補綴用髄核送達システムとともに使用するためのキットであって、前記補綴用髄核を送達するように経仙骨的アクセス・チャネルを用意するための使い捨て型の構成要素と、前記補綴用髄核を受け入れるように椎間板腔を用意するための使い捨て型の構成要素と、膜および近位プラグを備える補綴用髄核の一部として配置される構成要素と、前記補綴用髄核を膨張させるために最も内側の膜内に注入される補綴用髄核物質とを備えるキット。 請求項64 少なくとも1つの骨アンカーをさらに備える請求項63に記載の補綴用髄核を送達するための補綴用髄核送達システムとともに使用するためのキット。 請求項65 補綴用髄核を脊椎運動分節に送達する方法であって、経仙骨的アクセス路を介して、第1の物質と異なる第2の物質からなる最も外側の膜によって囲まれている、前記第1の物質からなる最も内側の膜を導入し、該最も内側の膜および前記最も外側の膜はより尾側の椎体に隣接し、かつ、より尾側の椎体に対し頭側にある椎間板腔内に導入されることと、補綴用髄核物質を前記最も内側の膜および最も外側の膜によって囲まれている領域内に注入して、前記第1の物質の少なくともいくつかの部分を膨張させて前記最も内側の膜を膨張させるとともに、前記第2の物質の表面積を著しく増大させることなく広げることとを含む補綴用髄核を脊椎運動分節に送達する方法。 請求項66 前記最も外側の膜は、前記最も内側の膜の膨張を制限する請求項65に記載の方法。 請求項67 前記最も外側の膜は、配置時に前記最も内側の膜を外傷から保護する請求項65に記載の方法。 請求項68 前記注入補綴用髄核物質中の空隙内にプラグを挿入することをさらに含み、該空隙は前記補綴用髄核物質を注入するために使用される器具を取り外すことによって残される請求項65に記載の方法。 請求項69 前記プラグは、より尾側の椎骨内に固定されたねじ棒の雌ねじと係合する雄ねじ要素に接続される請求項68に記載の方法。 請求項70 前記最も外側の膜によって囲まれている前記最も内側の膜を導入することは、鞘付きの最も外側の膜を前進させて、該鞘を保持する寸法を有する開口部を通って、前記椎間板腔内に送り込まれる前に前記最も外側の膜の鞘が取り外されるようにすることを含む請求項65に記載の方法。 請求項71 より尾側の椎骨内に固定されているねじ棒の内側の一組のねじ山は、前記最も内側の膜および前記最も外側の膜を導入する器具を、前記椎間板腔を伸延するために前記器具を回転させることなく、前進させるために使用される請求項65に記載の方法。 請求項72 経仙骨的チャネルを介して、より尾側の椎骨への骨アンカーの送達が完了する前に頭側の骨アンカーを、前記椎間板腔に隣接するより頭側の椎体に送達することをさらに含む請求項65に記載の方法。 請求項73 前記補綴用髄核は、経皮的アクセスによって最大径が4センチメートル未満である皮膚の開口部から送達される請求項65に記載の方法。 請求項74 補綴用髄核を脊椎運動分節内に送達する方法であって、線維輪およびいくつかの髄核を残す椎間板腔上で部分的髄核除去を実行することと、経仙骨的アクセス路を介して、第1の物質と異なる第2の物質からなる最も外側の膜によって囲まれている、前記第1の物質からなる最も内側の膜を導入し、該最も内側の膜および該最も外側の膜はより尾側の椎体に隣接し、またより尾側の椎体に対し頭側にある椎間板腔内に導入されることと、補綴用髄核物質を該最も内側の膜および該最も外側の膜によって囲まれている領域内に注入して、前記第1の物質の少なくともいくつかの部分を膨張させて前記最も内側の膜を膨張させるとともに、前記第2の物質の表面積を著しく増大させることなく広げ、これにより、髄核と組み合わせた補綴用髄核が荷重を線維輪に伝えるように適合されることとからなる補綴用髄核を脊椎運動分節内に送達する方法。 請求項75 経仙骨的経路を介して、第1の物質からなる最も外側の膜を導入することと、経仙骨的アクセス路を介して、また前記最も外側の膜を導入した後に、前記第1の物質と異なる第2の物質からなる最も内側の膜を導入し、該最も外側の膜および該最も内側の膜はより尾側の椎体に隣接し、またより尾側の椎体に対し頭側にある椎間板腔内に導入されることと、補綴用髄核物質を前記最も内側の膜および最も外側の膜によって囲まれている領域内に注入して、前記第1の物質の少なくともいくつかの部分を膨張させて該最も内側の膜を膨張させることとからなる補綴用髄核を脊椎運動分節に送達する方法。 請求項76 前記経仙骨的経路を介して前記最も外側の膜を導入した後で前記最も内側の膜を導入するまでの間に、前記最も外側の膜が一時的に充填されて広がる請求項75に記載の方法。 請求項77 より頭側の椎骨とより尾側の椎骨との間で椎間板腔を伸延する方法であって、ねじ棒の一組の雌ねじをより尾側の椎骨内に係合させ、膜挿入ツールをより尾側の椎骨内のねじ棒に関して押し込んで伸延を与えてから補綴用髄核物質で外膜挿入ツール上の最も内側の膜を膨張させることと、圧力下で補綴用物質を注入することによって前記膜挿入ツール上の前記最も内側の膜を膨張させることと、前記注入補綴用髄核物質が流動性を失った後に前記膜挿入ツールを取り外すこととを含む方法。 請求項78 前記膜挿入ツールを取り外すことによって形成される前記注入補綴用髄核物質中の空隙内にプラグを挿入することをさらに含む請求項77に記載の方法。 請求項79 最も内側の膜を送達する際に使用されるチューブを取り外すためのチューブ取り外しデバイスであって、把持部と、チューブ取り外しデバイス・アセンブリであって、取り外される前記チューブの尾側端部上のねじ山と係合する前記チューブ取り外しデバイス・アセンブリの頭側端部上の第1の一組のねじ山と、一組の雄ねじとからなるチューブ取り外しデバイス・アセンブリとを備え、前記把持部は、該把持部を第1の方向に回転させると該把持部が前記チューブ取り外しデバイス・アセンブリに相対的に回転して、該チューブを前記最も内側の膜から離れる尾側の方向に引っ張るように前記チューブ取り外しデバイス・アセンブリ上の前記一組の雄ねじと係合する寸法に設定された一組の雌ねじを有することを特徴とするチューブ取り外しデバイス。 請求項80 前記チューブ取り外しデバイスは、前記最も内側の膜を前記椎間板腔内に残しつつ、前記チューブによって保持されている前記最も内側の膜の一部が取り除かれるように、前記最も内側の膜を破る十分な引っ張る力を加えるように適合される請求項79に記載のチューブ取り外しデバイス。 請求項81 補綴用髄核で使用するための被覆膜であって、該被覆膜は、圧力下で流動性状態を保っている間に補綴用髄核物質に対して少なくともある程度は浸透性を有する基礎材料を有し、圧力下で流動性状態を保っている間に前記補綴用髄核物質に対する前記被覆膜の浸透性を著しく低減するために前記基礎材料に施される被覆を含み、補綴用髄核が該補綴用髄核を受け入れる椎間板腔を囲む線維輪内の間隙から膨れ出ないように前記被覆膜を伴う補綴用髄核をセミコンプライアントにする力学的特性を有する被覆膜。 請求項82 前記被覆膜は、注入補綴用髄核物質を受けて、膨張する内側の膜の膨張によって椎間板腔内で広げられる請求項81に記載の被覆膜。 請求項83 本明細書および参照されている図において説明され、例示されている発明。
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